第8話

後ろを向くと、そこにはあの、俺が一番大好きな、三人が居た。


「何...で...?」


三人は、俺が落とした拳銃を右手に持っていた。

そして、すぐバックの中にしまい込んだ。


「お前ら...」


少年は少し溜息をついて、


「これで弧月とはおあいこや。人殺しなんて初めてしたわ」


そう言っていつものような眩しい笑顔を向けた。


「なんで...」


「こづちゃんとおそろいだよ」


そして少女に、両手でいっぱいに抱きしめられた。


「愛してるだけだよ」


少年がそう言う。

振りほどくなんてとても出来なかった。


「それで?弧月は死にたい?」


そのまま続けて少年はそう俺に聞いた。


「.....てぇ.....よぉ.....」


咄嗟に出てきた言葉と同時に、俺の目からは、大量の涙が溢れてきた。


「生きでぇ.....よ゙ぉ゙.....」


「そうやね」


そう少年は言って、三人は俺をこの暗闇から連れ出してくれた。

ずっと涙が溢れて止まらなかった。


本当に、愛してくれて、味方になってくれて。とても嬉しかった。






お前らは俺のヒーローだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

useless humans and superheroes. 嵐瀬 @momose_koduki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ