第7話
あの後はまっすぐ走って言われた場所に行った。
幼馴染みは退屈そうにスマートフォンを見ている。俺に気づいて此方に顔を向けると、
「...おっそ」
呆れたような表情でそう言い放った。
「此処に呼んだんはやって貰いたい事があるからやねん」
「...?」
「俺の担任殺してくれや」
彼は耳元でそう言った。
その言葉を聞いた瞬間、俺の頭にはあの味、声、顔、殺したあいつの全部が頭に蘇ってきた。そして、俺は道路に嘔吐した。
「きっしょ!やめいや!」
頭が痛い。
「すい...ません...で...できません」
「あ゙?」
苛立ちと呆れの混じった声が聞こえる。
「何やねん、バラされたいんか」
幼馴染みは俺の髪を乱暴に掴んだ。
「でも...」
俺は涙で顔がぐしゃぐしゃになりながらもそう言った。
すると、幼馴染みの目から光が消えた。だが、代わりに幼馴染みの口元には嘲るような笑みが浮かんでいた。
「誰からバラしてやろうか?まずはSNSか。嫌、
学校で言いふらしてやろうか、なぁ!!」
今殺してやろうと思ったが、拳銃が懐に見当たらない。
三人の所で落としてしまったのか。やってしまった。
「まぁ、すぐバラしてやるよ。精々楽しませ...」
三回。
拳銃の破裂音が響いた。
そして幼馴染みは地面に崩れ落ちた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます