第7話

あの後はまっすぐ走って言われた場所に行った。

幼馴染みは退屈そうにスマートフォンを見ている。俺に気づいて此方に顔を向けると、


「...おっそ」


呆れたような表情でそう言い放った。


「此処に呼んだんはやって貰いたい事があるからやねん」


「...?」


「俺の担任殺してくれや」


彼は耳元でそう言った。

その言葉を聞いた瞬間、俺の頭にはあの味、声、顔、殺したあいつの全部が頭に蘇ってきた。そして、俺は道路に嘔吐した。


「きっしょ!やめいや!」


頭が痛い。


「すい...ません...で...できません」


「あ゙?」


苛立ちと呆れの混じった声が聞こえる。


「何やねん、バラされたいんか」


幼馴染みは俺の髪を乱暴に掴んだ。


「でも...」


俺は涙で顔がぐしゃぐしゃになりながらもそう言った。

すると、幼馴染みの目から光が消えた。だが、代わりに幼馴染みの口元には嘲るような笑みが浮かんでいた。


「誰からバラしてやろうか?まずはSNSか。嫌、

学校で言いふらしてやろうか、なぁ!!」


今殺してやろうと思ったが、拳銃が懐に見当たらない。

三人の所で落としてしまったのか。やってしまった。


「まぁ、すぐバラしてやるよ。精々楽しませ...」


三回。

拳銃の破裂音が響いた。

そして幼馴染みは地面に崩れ落ちた。

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