3

 これは、とある会話記録である。


 「ねぇー父さん!」


 「なーに?」まるで子どもを宥めているように、男は優しい声で返事した。


 「どうしてかあさんはいなくなったの?」


 「……どうした?急に。」


 「き、きになったんだから……」


 「……もしかして、誰かさんに言われた?まさか!あのオーデロという小僧か?」


 「ち、ちがうよ!あのことかんけいないの!ただほかの……!いや……なんでもない。」


 「……」


 「も、もういい!おしえてくれないなら、村ちょうにきくもん!」


 「あ、ちょっ……!」


 会話がここで途切れた。


 これは、とある親子の会話記録である。

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