第2話 紛れ込む
「身分を証明できるものはあるか?」
ブラルは国境で止められていた。もちろん、魔族特有の角はフードで隠しているが、身分を証明するものがなければ人類の住む国には入れない。しかし例外がある。
「すみません。私は冒険者をしている者なのですが、冒険者カードを落としてしまって、今は身分を証明できるものがありません。」と”人間の”言葉で言った。
「そうか、ならば交通量として金貨1枚を納めてもらうが、いいな?」
「はい、次回から気をつけます。」
こうしてブラルは金貨1枚であっさり国境を超えることができた。そして、さっきの言い訳を嘘だと気付かれないようにするために、すぐに事前に調べた場所にある冒険者ギルドに向かう。
勢い良く冒険者ギルドのとびらを開いた、が、誰も気付かない。
なぜなら、ギルドの中は溢れんばかりの活気で満ちており、あちらこちらでジョッキを片手に冒険者たちが雑談や宴会をしている。一見すると居酒屋のように見える。
ブラルは受け付けに行き、出来るだけ違和感の無いように、堂々と言う
「冒険者カードの新規作成に来ました」
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