話の流れを見直す時は?

切り捨てる勇気

 先程のキャラや設定の話とも繋がりますが、書き進めている内に、話の流れを見直したくなる瞬間が多々あると思います。


 今回のまず一作書き上げよう!という趣旨からいくと、根本的にガラッと変わってしまうような変更を何度もするのは、あまりお勧めしません。

 変更後の内容がとても魅力的で、いや絶対こっち書きたいわ、という場合は別ですが、そうでない場合は、変更すればする程疲れて、書くのが嫌になってしまうからです。


 でも今のままだと上手く話が繋がらなさそうなんだよね……


 そういう時は、いらないシーンが無いか探してみるのがいいと思います。


 まさに私がした失敗なのですが(今もしているかもしれませんが)、やっぱり企画段階というか、どんな小説にするか考える段階では、笑いあり涙あり的な、複数の要素をもった作品にしようと欲張ることがあります。


 さっきの天才剣士少女が冒険する話なら、


 冒険の過程で村人との交流を通して人の温もりを知った上に、魔族の苦境と人間の横暴さを知り、単純な善悪の対立の構図とのギャップに苦しみ、その上にまた魔族に苦しめられた心優しい人間なんか出したりして、物凄い葛藤を乗り越えて魔王を倒しに行こうとしてしまう。


 その中に、なんか無駄に複雑な貴族の陰謀とか入れたくなっちゃう。


 これだけで大変なのに、流行りに乗ろうとなんか美味しそうな料理のシーンを入れ、おまけに数字を意識して、中途半端に恋愛要素などを入れてしまう。


 そこにきて、さらに戦闘シーンはこだわって書くぜ!! 見どころだもんな!!

 おっとそうだ、賑やかしにちっちゃい妖精でもだして、お笑い要員にするかぁ!!


 そして全ての描写が中途半端になり、次第に何を書いているのかわからなくなる。


 これは極端な例だとしても、あれも書こうこれも書こうと詰め込んだ結果、どうも何をしてるのかよくわからない話になることがあります。

 一番最初に考えた、「何を書きたいのか」がどんどんブレるのです。


 なので、話のゴールに向かう道筋がよくわからなくなったら、書きたいもの・見せたいものから大きく逸れたパートが無いか探してみましょう。

 それを削ると、元々書きたかったストーリーを思い出して、盛るべき要素と削るべき要素を判別しやすくなると思います。

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