22話 洞窟からの撤退
「坊主には荷が重い。直ぐに逃げろ。」
フエムさんが幻像狐から目線を外さずに言う。
「でも…」
少しでも多くの戦力がいた方がいいじゃないですかと続けるつもりだったが、ラミィに遮られる。
「(トミイクさん、私たちは足手まといになってしまうんです。撤退しましょう。)」
ラミィの的確な意見に、少し冷静さを取り戻す。
「相手はSランクよ!今の私たちじゃ勝てないのよ。」
ラミィに続けてリンネも反対する。仲間である二人が言うならばしょうがないと自分を納得させる……………………卑怯だな、僕は。
「…そうだな」
フエムが"親切な"敵と言っていたから「来た道を辿って戻ればよい。」というのは正しいのだと思う。
「死ぬなよ!」
そう吐き捨ててフエムさんを残して撤退する。
「おうよ!」
背後からフエムの声がすることに安心感を覚えつつ。
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