18話 依頼は全部危険でしょう

 ラミィに指摘されて、これまで描いてきた道をよく見ると。2回ほど(いまの場所で3回目)形の似た道が繰り返されていることがわかった。つまり


「同じ場所を繰り返し歩いてる?」


 でも、僕らはほぼ真っ直ぐ歩いてきたから、ぐるぐる同じ道を歩いていたとは思えないし、


(魔法か何かで一定の位置まで進んだら戻されてると思います。)


「…相手を戻す魔法か。もしその魔法を仕掛けた奴に敵意があるなら、おそらく戦っても勝てないな(魔法を使える魔物か人間はCランク以上だから)。とりあえず町に戻ってこの事を報告しよう。」


 地図も半分くらいの道は描けたからな。まぁこんな未知の相手に喧嘩をうって危険な目に遭うよりは…


「ねぇ…逆向きにも同じ罠がかかっていたら洞窟から出られないんじゃない。」


「あ…」


 あ… って思うよりも先に声が出た。


 考えても仕方がないので、戻ろう。と、言おうと思った矢先、懐かしい声が聞こえた。


「お困りのようだなぁ、坊主!」


 気付いたら真後ろにフエム…さんがいた。


 前回も同じような出会い方だった気がする…


「なんであなたがいるんですか?」


「なんでったって…冒険者は依頼以外でこんな洞窟来ねーよ。」


 は明るく答える。


「ところで、坊主は解毒球根について進展はあったか?」


 ところでって…ほんとに話題転換だな。


「ないですね。」


「そうか…ならば殺す。」


といってフエムさんは獲物を手に取り、明らかな殺意を現した……ラミィに


「…は」


(…)

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