第6話 妬みの目

『おい、起きろ水無月さんが呼んでるぞ』

囲炉裏の近くで寝ていたらさっきの黒服の人がおこしにきた、どうやら話があるみたいだ。

部屋を出て廊下を進みながら話してくれた。

「あの手紙のことですか?」

『いや、お前のことについて聞きたいらしい、何か言われてもきにするなよ』

「え?どういうことです?」

問いかけには答えず部屋まで案内された。

『水無月さん、連れてきました』

「あぁ、はいれ」

部屋に入ると本や破られた原稿用紙がたくさん落ちていた、落ちている紙を見るとどうやら小説らしい。

戸を閉めてさっきの黒服の人は帰ったらしく俺と水無月さんだけになった。

『君はいつここへきたんだ?』

「えっと、1週間前とかです」

『なら最近まで生きていたんだな、死因は』

「通り魔に殺されました…」

『おや私と同じだな、心中お察しするよ。』

どうやらこの方も同じ死に方らしい、他人に殺されるのは辛いことだ。

『君は許してるのかい?その犯人を』

「相手の方も死んでるのでわかりません。けど謝罪をしてくれたら許すかもしれません」

『前きたやつと同じことを言ってるな、いいかいそう言ってるやつはすぐに闇に落とされて毒されてゆく。私はそういう奴を何人も見てきたから分かる。仏の顔も三度までだどこかに区切りをつけておかないとこんな感じに騙されていって消えるんだ』

顔を近づけで目を合わされた、その目は魂が吸われるような感覚がした恐ろしいという感情はなくなりなにも思わなくなってしまった。

「たとえ水無月さんでもそれは許されないと思うよ」

後ろに刀をもったソラが立っていた、その刀は相手の首の近くにあった。

『ちょっとした冗談だよ』

「その冗談が通じない人だっていますよとくに皐月様とか」

『ふふ、そうだな、すまないな坊や達帰っていいぞ』

ソラに首根っこ掴まれて引き摺られてもといた部屋へ返された。その間空は少し怒っていた。





部屋に黒服の人がいて帰りを待っていたらしい。

『一応なにかあったら大変だから待機しといた、大丈夫か?』

「特にこれといったことはされてませんよ」

「よかった、まったく皐月様にいったら水無月さん怒られるよ」

「体調は良くなったのソラ」

「うん、良くなったよありがとうここまで運んでくれて」

『用が済んだなら早く帰らな、どこかで動けなくやなったら皐月さんも心配するだろ』

門の近くまで見送りに来てくれた、雨は止んで木々の間から光が刺していた。

「あ、お名前をお聞きしてもいいですか?」

『なんでだ?』

「皐月様に一応報告しないといけないので」

『そうだな、俺の事は放浪人とでもいっておいてくれ』

「わかりました」

『それじゃ気を付けて』

最後まであの人の名前はわからなかった何か言いたくない理由があるのだろう、あまりそこには突っ込まないことにした。

「水無月さんどうな感じな人だった?」

「まぁ優しいんだろうけどどこか怖い感じ」

「へーいつか会える時が来るかな」

「来るんじゃね?」

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