#21

ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン




カンダさんには躊躇は無かった。


これが赤色の冒険者になるためには必要なのかもしれない。


はい、3連続『当たり』が出ました。




「フフフ、3連続『当たり』ですか。だが! 大丈夫! 想~定~内~!!」




エンドウ支配人はテンションが高いな。


まぁ、たしかに想定内だろう。ヌイグルミ・宝くじ5枚・お食事券1万円分と、合計で2万円も使ってないもんな。


これで15万円儲けてるんだから、おいしい商売だよ。


だが、その余裕、消してみせる!!




「ピンク! 出番だ!!」


「あの~、キジマですよ。『ピンク』と呼ばないでもらえますか?」


「ピンク! 出番だ!!」


「キジマです!」


「ピンク! 出番だ!!(帰ったらダンジョンの4階に行こうかな……ボソボソ)」


「!! はい! ピンク、行きます!!」




脅してないよ?今後の予定を考えてただけ。


恋人が居ていいですね、ケッ、とか考えてないから。本当だよ?




ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン




3連続『当たり』成功。合計で6連続だ。


キジマピンクも驚きのあまり固まっている。あっ、カンダさんが行って台から降ろした。


仲のよろしいことですなぁ……。




「ムムム、6連続とは……。だが! 大丈夫! 想~定~内~!!」




身代わりの指輪・宝くじ10枚・選べるカタログ(多分5万円分)ではまだプラス収支なのか。


想定内なのは俺とウエダさんの2人で回す事を前提にしてたからだろう。


だが甘い! まだまだこれからだゼ!!




「オザキ支配人、お願いします」


「了解しました。このような大役は久々ですね。


 しかし私は弟子でも仲間でもない。私でハズレが出ても恨まないでくださいよ?」


「大丈夫です! グリーンならやれます!!」


「はっはっはっ、グリーンですか。それならば仲間ですな! では仲間の為に頑張るとしましょう」




ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン




これで9連続『当たり』だ!


さすが支配人をしているだけあって、オザキさんは平然としている。


あっ、違った、足がガクガクと震えてるわ。




「きゅ・9連続……?! ヤバイ? いや! 大丈夫! 大丈夫なはず! 想~定~内~!! だと思う……」




エンドウ支配人が小刻みに揺れている。震えてるのか?


ここまでで、大体初級の1等相当の物は入手した。


ある意味、ここからが本番だ! 中級ガチャの賞品はいただくぜ!




「ある時はイエロー! そしてある時はジャック! さあウエダさん、出番だ!!」


「イエローって言うな! ジャックも禁止だ! ウエダもやめろ!」


「ウエダは本名だろ? やめていいのか?」


「あ……」orz


「落ち込まなくていいから、回してくれ」


「……お前が落ち込ませたんじゃねぇかよ。判ったよ、回すよ」




ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン


ガラガラガラ・・・コロン




わお! 12連続『当たり』!


こうなると、さすがに俺の持ってる運も減ってきたかな?


ステータスを確認すると、「運 116/120」となっていた。


あれ?4しか減ってない……。


えっ?1人につき1なの?!


それとも最近見てなかったけど、貯まってて132にでもなってたの?!




ああごめんウエダさん。放置してたね。


いつものように再起動が必要だよね。はい、脳天チョップ。




「じゅうにれんぞくだと?! だいじょうぶなわけないわ!! やばいやばい! そ~うて~いが~い!!」




おーいエンドウさん、全部ひらがなになってて判りにくいぞ~。


訳すと「想定外」なのね。そりゃそうだろうなぁ。


1~12番目までの当たりを持っていかれた訳だから。




まぁ、まだ俺の番が残ってるんですけどね。ククク。


魔法関係は頂くぜ!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る