第3話

 なぜ走っているのか?

 そんなこと当然だろう。

 逃げているんだ。

 レイはずっと先を走る。根に引っかかって、ベルを落とした。

 間抜けな音を立てて転がる。

 僕はレイの襟首も持ち上げて、一目散に逃げた。だいたいから木こりから盗もうとするからだ。

 腹がすいていたので、肉を焼くいい匂いにつられた。切株のある開けた土地で、数人の木こりが小屋の前で焚き火をしていた。生臭い内臓が捨てられていたので、たまたま捕まえた肉をさばいたのだ。道を避けようとしていたはずなのに、レイは悪巧みをしでかした。僕に岩の上で踊らるように命じて、山賊の気を引いている間、肉を奪おうとした。

 アラエッサッサなんて踊らされた挙げ句、この不始末に涙が出る。

 逃げているということは、まったくの失敗に終わったのだ。肉だけで済ましておけばいいのに、荷物まで手をかけたとき、それに獣除けのベルが入っていて、情けなくも気づかれたのだ。

 僕は岩から飛び降りて、彼女は茂みの獣道を抜けて逃げた。挙句の果てに道に迷い、木こりの逆襲を警戒しながら何とか逃げきれた。肉は逃げている途中で落とされれば、拾う暇もない。

 ようやく深い森を抜けた頃、すでに空が白んでいた。それくらい深い森だった。僕たちは木こりの逆襲を警戒しながら、ほぼ二日中歩いていた。異世界で森で遭難死。バッドエンドもはなはだしい。そもそも夜中に森を歩くものではない。

 ベルがカランコロンと脳天気に響いた。頭に来て、捨てさせた。ベルは断崖に吸い込まれた。もう少しで落ちるところだったのだ。


 浅い湿地帯の中、森からの道は延々と続いていた。出会う人、十字路を左右へ行く荷車、人、家畜なども見られた。汚れた防寒着、サッパリとした外套を羽織る者、痩せている若者、腹の出ている中年など様々だった。腕の長く、身長が低い男は何やら話しながらすれ違った。男でも長い髭を三つ編みにしている者もいた。ただただ挨拶もなく、視線を合わせることもなく、僕と彼女は人波の隅を歩き続けた。やがて道には石畳が混じるようになってきた。かつては整備された町が近づいてきたのだろうか。不思議と僕たちの足は速くなる。

 低い枯れ草で埋め尽くされた土地には、横たわるように左右に石垣が連なっているのが見えた。近づくにつれて、すべての石が体の半分ほどの大きさでできていると気づいた。冷え固まった溶岩のような、いびつな石は、とんでもない労力を要して積んだに違いない。何者かの手で築かれたものだった。もしくはとんでもない大きな人が指で戯れに積んだのかもしれない。

 夕暮れ、僕たちは人通りの少ない小路に逸れて、レイは登れるようなところを探した。そんなものはなかった。結局、野宿をした。 

 二人して焚き火を囲み、どうしても見たいよなと、目顔で話し合った結果、僕が肩車をした。彼女は僕の肩に立ち、何とか這い上がる。あまりの必死さに笑うと、レイは機嫌を悪くした。

 僕が見上げた。

 冬を思わせるきつい風が彼女の外套の裾を吹き抜けた。バタバタと音がして、彼女は倒れそうになるのを堪えてから、飛び降りてきた。

 彼女は僕を見上げて、唇の両端を上げた。むろん興味が湧く。僕も見たいと指差したが、彼女は首を横に振った。外套を引っ張られて、強引に焚き火の側に戻された。

「自分だけ見て……」

 僕は拗ねた。二時間、岩にもたれて肉片を噛み続けた。彼女はチラチラと様子を伺いつつ、枯れ枝をくべている。悪巧みの表情だった。

「もういいよ」

 僕はわざとらしく彼女に背を向けて横たわった。すると彼女は石垣と僕の間に体をねじ込んできた。僕は外套を上げて、彼女を包んだ。相変わらず寝つくのが早い。すでに寝息をたてていた。背後で火の爆ぜる音を聞いていたが、やがてそれが遠ざかる。僕も疲れていた。

 朝焼けが眩しかった。

 露に濡れた外套から抜けると、低層木は一面が霧で覆われていた。

 荷物を整え終え、昨夜のように彼女を岩に登らせた。荷物を投げて渡した。それから彼女はうつ伏せになると、腕を伸ばし、膝で立ち、僕を持ち上げた。反動で反対側に倒れそうになるのを堪えた。

 僕たちは笑った。

 霧が右から左へ流れる。

 どこまでも街が続いていた。盆地の中が丸ごと街だ。遥か彼方に山々が連なる。左の奥に塔らしいものが見えた。街を縫うような川がキラキラと光っていた。まるで箱庭のようだと思った。彼女はこれを見せたかったのだ。この光景を朝に。


 僕たちは壁から飛び降りた。枯れ草の草原を駆けた。しかし次第に二人とも走るのをやめた。まだ走るには早すぎた。どこまでも続く草原の丘を登り、また下る。それでも彼女も僕も笑っていた。息継ぎをするのでさえ苦しいが、自然と速度が上がる。草原は消え、広い土の道に出た。二頭立ての二輪馬車が通り過ぎる。二本の角の生えた牛のようなものが曳く荷車、人力の荷車には青い白菜らしいものが積まれていた。朝市に間に合うように城へと向かうようだ。僕たちはそれに着いていくことにした。キョロキョロするのはカッコ悪いと、お互いに考えているのか、堀に沿った道をまっすぐ見据えたまま進んだ。ただ僕の心臓は激しく打ち、手に汗をかいていた。ときどき動物が落とす糞を避けた。道沿いにはその糞をシャベルですくい取る者たちがいた。彼らの格好は薄汚れていて、腕や脚は細く、髪まで気が回らない様子だが、糞を見つけては急いだ。背丈はレイと同じほどだが、顔はしわがれた大人か老人のもので、そういう人種らしい。またそれぞれの持ち場のエリアがあるらしく、ずっと動物を追いかけてくるわけではなかった。

 やがてアーチが美しい石橋が見えてきた。この堀の幅はとんでもないぞと思ったのは、このときだ。石橋の向こうの城門が小指ほどに見える。たぶん守衛だろうか?黄色い服の人など表情もわからない。敷き詰められた石は、モザイクのように意匠されていて、一つ一つ形が違いこそすれ大きいものはダブルベッドくらいある。

「きれいだね」

 と、僕が言うと、彼女は僕を見上げてモザイクを指差した。いろいろな形があるのだと楽しんでいた。何やら話していたが理解はできなかったが、ただうれしそうなことはわかった。村を出たときの表情とはまったく違った。無口で薄暗く、凶暴な雰囲気などまったくなくなっていた。

 彼女は緊張していたのか、それとも捨てられたことに気づいていたのだ。僕は途中で気づいた。貧しい村で彼女の居場所はなかったのだ。追い出された彼女は、僕という家畜を連れて、この都を目指した。

 城門の下、見上げると、目が回るほど高かった。途中、壁の何か所は覗き窓になっていて、内部を行き来できることがわかる。守衛は鮮やかな黄色の制服姿でピカピカの槍を持っていた。兜の下から黒い目で一睨みしてきたが、すっと視線を逸らした。もちろん僕たちがである。

 街は靄に覆われていた。

 城壁の内側にも堀がある。こちらは流れが悪いのか、少し淀んでいた。

 どこまでもなだらかな上りが続いた。左右には、いくつもの路地が広がり、すぐに階段があるところもあれば、ただ緩やかに下っているところもある。たしかに整っている区画ではなかった。ここは城壁都市でも外れの方なのかもしれない。焼け落ちて廃墟と化したものも少し見えた。たいていの人は大通りをまっすぐ進んだ。荷馬車に着いて左に曲がり、やがて広場へと出た。塔は街並に隠れて見えなくなっていた。広場には人が集まっていて、売り買いが行われていた。荷車ごと買う人もいる。銅のメダルのようなものを渡し、持ってきた人は空の荷車を曳いて戻っていく。何となくそれは黒い石かもしれないと思った。

「ん?」ぼうっとしていた僕は彼女に外套を引っ張られた。「お金?」

 そうなのだ。

 心臓が跳ねた後、血の気が引いた。

 お金ある?

 僕は慌てて彼女に尋ねた。もちろんジェスチャーである。他人の商いを指差して、コインの輪を指で作った。お金がなければどうしようもない。動悸と冷や汗が止まらない。彼女は胴巻きの下から紐で巻かれた革の袋を取り出した。

「持ってたのか…」

 安心したのもつかの間、雑踏が押し寄せてきて、僕と彼女は倒れされた。広場の真ん中で突っ立っているのが悪い。驚いた顔をして、僕たちは石壁の建物の脇へと移動した。彼女は目を見開いていた。手に持っていたはずの革財布が消えていた。紐だけがぷらぷらと揺れていた。

「盗まれた?」

 慌てて一団を追いかけたが、ときすでに遅しだった。彼女は膝から崩れ落ちてしまった。僕はしょうがなく彼女の両腋に腕を入れて、人の少ないところへ運んだ。彼女は何やら叫ぶように言いながらいっぱいの涙を零した。僕には「ごめんなさい。ごめんなさい」というように聞こえた。

 僕は暴れているような力で叫ぶ彼女の頭を力一杯腹に押し付けて抱きしめた。

「大丈夫だよ」そう。こんな訳のわからない世界に来て、今さらお金がないとか考えてもしようがない「大丈夫だから」

 それにそんなに入っていたわけではないだろうし。お金があるなら村を追い出されないだろう。とりあえず落ち込んだ彼女を外套で隠して抱くようにして歩いた。街の中ですることも同じだ。野宿。広すぎるほど広いので、いくらでも寝るところはあるだろう。路地に入って、どぶ川を前にした空き地にある石に腰を掛けた。そして肉片をナイフで切り、彼女に渡した。

「朝ご飯、まだだったよね」

 僕はうなだれたままの彼女の口に肉片を押し込んだ。口には入れたが、噛もうとはしなかった。たしかに落ち込むよなぁと思いながら、僕は何度も何度も噛んだ。

 そもそも街に来て、どうするんだ?

 ふと疑問が湧いた。

 村から総出で捨てられ、どうにかこうにか街に来たものの、何とか食いつなぐとなれば、働くしかないのか。

 首を傾げた。

 ん?

「何かアテはある?」

 僕は彼女に聞いた。

 まだ彼女は無言である。

「ただ来ただけか」

 僕は体の節々を伸ばすようにして仰向けになった。あちこちがミシミシ鳴っていた。石造りの廃墟跡から覗く朝の青空が眩しかった。逆に清々しい気持ちが溢れてきた。寒くなる前に街に来れてよかったのではないだろうか。虎の子の財布を盗まれて悔しいものの、一応の目的は果たせた。

 僕は起き上がると、土の上に塔の絵を描いた。そして、

「塔を見に行こう」

 と、彼女に伝えた。初めは虚ろな目をしていたが、僕は塔のあるだろうところを指差した。何となく理解してくれたようだったが、まだ元気はない。僕は立ち上がると、彼女の手を引いた。また大通りに出て歩いた。通りに面したところは窓にはガラスがはめ込まれていた。ガラスまで作れるのかと感心した。路地裏はさすがに蔀窓だったし、黄褐色の壁も薄汚れていた。動物の糞尿の臭い、肉の臭いもした。ひょっとして屠殺場があるのかもしれない。街の中の丘まで行くと、また川があり、その向こうには大邸宅が並んでいた。僕たちがいる橋の外側は庶民、あちらは貴族というところか。明らかに雰囲気が違う。通り抜けられないことはなさそうだが、それにしても貴族がいるのか。大商人なのか。

 川沿いに歩いた。

「たしかあっちだ」

 特に言わなくてもいいのに、彼女の気持ちを思えば口数が増えた。

「大丈夫だよ」

「こっち」

「ほら」

 露天で野菜、肉が売っていた。野菜や肉の種類は少ないなと思った。日本が多すぎなのかもしれない。ところどころでは木造家屋も見られる。酒を飲ませる店は何となく看板でわかる。服も露天で売られていた。揚げ物があるのに驚いた。鉄の鍋で揚げているのか。立派な店構えの刀剣屋を覗くと、薄暗い中に大きな剣が浮かんで見えた。背丈ほどもある剣だ。彼女を誘ってみたが、まだ反応は示さなかった。それにしてもいくら歩いたのかわからない。

 塔すら見えない。

 まさか象牙の塔ではないだろうか。近づけば近づくほど遠ざかる。答えは簡単だった。要塞化しているのだ。まっすぐに城へは行けなくなっているらしい。僕はひょっとして木造の建物を崩せばまっすぐつながるのかなと気づいた。潰して行くわけにもいかず、単に貴族屋敷の反対側に出てきただけだった。川には筏舟が流れる。

「疲れた」石畳と土道の違いがこうも足にくるとは「どこか座ろうか」

 ふと振り返ると、彼女は通りに面した板壁に掲げられた黒板の文字を見ていた。

「読める?」

 尋ねると、指差した。縦に二本、斜めに一本の線が書かれていた。薄暗い路地を邸宅とは逆の方へ行くと、そこにはとんでもない敷地に木が置かれていた。

「薪割り場だ」

 と、僕は思った。

 すると一人の目の細い老人が現れ、僕に話しかけてきた。何を怒っているなかさっぱりわからない。薪を指差した。割ってみろと言うのか。僕はやってみせた。 

「ふっ!」

 と、笑い、箱を指差した後、親指と人差し指、中指を立てた。彼女は何やら老人に言うと、今度は僕に割れと命じた。僕が薪を割り、彼女が荷車に積む。薪割りは旅の途中で覚えたことをやった。老人はずっとキセルをふかしていたが、突然、何やら言葉を発した。彼女と会話らしきものをしていたが、僕は止められるまで黙って割り続けた。老人は建物の二階を指差した。どうも言葉が通じないのは、なかなか不便なものだが、上へ案内された。住み込みで働くということか?小さな部屋に蔀窓が一つとテーブルと椅子一つずつ、古びた木のベッドにドンゴロスのような敷布がある。老人はテーブルの上に黒い碁石のようなものを三枚置いた。これがさっきのアルバイト代ということか。と、納得していると一つを取り上げた。僕は老人を見た。たぶん田舎もん丸出しの顔だったのだろう、老人は床を指差した。あ、家賃ね。この碁石で何を買えるのだ。ちゃんと生活くらいできるのだろうか。そもそも皆、何を食べるのだろうか。それはともかく下へ戻ると、また同じ作業を何度か繰り返した。交代交代にしたが、二人ともヘトヘトになってしまった。作業は荷車何台分だろうか。昼ご飯はパンが出た。ほとんど野菜で塩気もないスープをカップに入れた。二人分で一碁石だった。家賃と同じかよと思ったが、食事代は二日ほど払わなくてよかった。とはいうものの、こんな大きな都に来て、やっていることといえば、ずっと薪割りというのも情けない。敷地では複数の人が働いてたが、たいていは一人黙々と割り、黙々と荷車に積んでいた。職業に貴賎はないというが、この世界でも、たぶん上等な仕事ではないのだろうなと思いつつ、メシが食えて雨露がしのげるなら、まだましだと考えることにした。仕事は朝明るくなれば始まり、夜暗くなれば終わる。灯りがないのだ。ないわけではないが、灯りを付けてするまでもないらしい。

 あれほどあった薪が敷地からきれいさっぱりとなくなったときは、僕も彼女も達成したぞという気持ちに満たされた。次の日にはどこからか新しい木がやって来たのだが。

 風呂に入りたくなったが、もちろんそんなものはない。貴族館とを隔てる川から水を汲んできて、廃墟でくすねてきた鉄のような鍋に入れ、売り物にならない薪をくべて温める。布を浸して、石鹸を付けて体を洗うことをした。こいつらは何をやってるんだという顔で見られたが、そんなことはどうでもよい。僕と彼女の気が合うところは、湯が好きだというところか。敷地の隅でやっているのだ。貴族館を見上げながら体でも洗おうかと、二人で岸辺降りて川に飛び込んだら、心臓が止まるかと思うくらい冷たかったので、しようがなくこうしている。初めは見ているだけの主だったが僕たちに木端を売り始めた。くそ。なんてがめつい奴なんだ。しかも他の連中の「何をしているのだ?」という表情の理由もわかった。近くに公衆浴場のようなものがあるのだ。都に来た僕たちが目にするものは冬の訪れの陰鬱な街並みだけだった。漫画やアニメで見たことのある華やかな生活とは程遠い。これではまるで奴隷である。ときどき老主人に鉈を投げつけてやろうかと思うときもあったが、それ以外は「まあまあ」な生活だった。馴染んでどうするんだと。これからずっとこんなことしているのか?そんなわけにもいかないな。

 彼女は薪割りを手伝わなくなり、配達に向かわされた。小さなロバを操り、荷車に積んだ薪を貴族屋敷やその他のところへ配達に行くのである。半日ほどで戻ってきては、また半日ほど配達する。

 夜、二人で稼ぎを出し合うのが楽しみになってきた。ドアに楔を差し込んで押し込まれないようにし、わずかなロウソク(どう見てもロウソク)の灯の前で、僕は黒い碁石をどんと置く。いや、嘘だ。摘んでパチンパチンと置く。しかし彼女は銅貨を置くことがある。石粒四つで一銅貨ということらしい。僕はどうしたの?という表情をしていたのだろう。しばらぬ彼女は難しい顔をした。そして僕の手を取ると、そこに銅貨を握らせた。

「チップか」

 給料は石粒で、貨幣はチップということだった。冬が深まる中、宵の口に運ばなければならないときなど、チップをはずんでもらうこともあった。少しずつ金持ちになっていくような気がした。気がしただけだが。冬の服を買うこともできた。夏にはいらないので売るらしいが、これはどこかで見た毛糸だと思ったら、追いかけてきた奴らから採ったものだった。朝昼と働いてくたくただったので、不安で眠れないことはなかった。むしろ不安を消すために黙々と薪を割っていたくらいだ。ここに来ている誰もが話さない。僕は話すことができないのだが、他の連中は干渉を拒むという表現が合う態度だった。この世界では珍しくないようで、たまに頭の尖った、まるでビリケンさんのような大男が現れては、あちこちの薪を一気に割って人の稼ぎを奪う連中がいた。しばらく来ないで、またふらっと来てはアックスでガンガン砕く。さぞ老主人は喜んでいるだろうと様子を窺うと、僕と目が合い、溜息混じりに首を横に振った。言葉が通じないことがわかっていたので、彼は僕の割った薪を並べ、そして連中の割った薪を並べた。大きさが均一でないことが気に入らないらしい。僕の方には二銅貨、彼らの方には一銅貨置いてみせた。

「なるほどなるほど」

 僕が納得すると、さもうれしそうに銅貨をポケットに入れた。何だかんだ老主人ともうまくやっているということだ。

 異世界もいいもんだ。

 違う!

 帰らないといけないんだ!

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