第6話
なんで、なんでなのよ。なんでこんな事に巻き込まれてるの。なんでこんな事になったの。
ここはゲームの中だという。でも、ここに表現されているのはクリエイトしたゲームキャラじゃない。私自身だ。上っ面はキャラだけど、中身は私だ。だから、貧弱な連中ならなんとかなる。
最初の武器は槍だった。間合いが遠いから、刀の連中にはなんとかなる。
死に物狂いで突き刺した。
体はゲーム仕様だから汚れない。トイレにも行かなくて良い。でもお腹はすくし、喉が渇く。
ご飯を食べるためには、水を得るためには、殺さなくちゃいけない。
部屋から出れば、誰かには会う。必
ず。私が躊躇っても、相手は私を殺しに来るのよ。殺るしかないでしょ
う。
刃物で殺すと、殺したことを確かめるために、何度か刺すんだと聞いた事がある。本当なんだと頭のどこかで思った。
死んだふりもあるから、二度三度、槍で刺して死んでるのを確認する。
大体戦うときは一対一が多い。そうかと思って油断していると、勝ってほっとしているときに、襲われることもある。油断できない。
なんでよ。私は死にたくない。
刺しまくって、生き延びて。
自分で近付いて刺さなくても、何か穂先の様なモノを飛ばせるようになった。魔法 ? なのかしらね。
人を見かければ、それを使って刺す。ただ、食料等を得るためには殺した奴のいた所に行かなきゃならないのが、面倒。
何、何なの。あれには刺さらない。倒れない。防壁か何かを持っているというの ! 何なのよ ! なんで穂先が消失したの。
アア、何かが来る。
………
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