第4話
「これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ」
「ゲームだからいいんだ。ゲームだから許される。ゲームだから問題ない。ゲームだからいいんだ。ゲームだから許される。ゲームだから問題ない。ゲームだからいいんだ。ゲームだから許される。ゲームだから問題ない」
うわ言のように繰り返す。何度も何度も繰り返す。
襲ってきた人を切った。最初は、相手も僕もビビってたから、どっちが生き残るかは運だったんだろう。相手が死に、箱が残って飲み物とお弁当と救急箱を手に入れた。
お腹が空いていたから、夢中で食べた。相手の死に顔がホッとしていた顔をしていた気がするのは、僕がそう思いたいだけなのかもしれない。
死んだ相手は、天国へ行けただろうか。この地獄にいるよりはマシなのか。一体どうして、こんなことになったんんだろう。僕には、ここに来る直前の記憶はない。一体なぜ、こんな所にいる羽目になったのだろう。
この前までは、普通の高校生で学校に通っていたはずだ。そういえば、アイツとゲームやろうって話をしてたんだ。今度一緒にやろうって話をしてたんだ。何のゲームだったっけ。あんまり思い出せないな。こんな状態だからかな。
そうだ、きっと僕はゲームの中にいるんだ。ログアウトがきっとトラブルでできないだけで、きっとそのうちログアウトできるようになる。
だから、これはゲームだから。大丈夫だ、仕方がないんだ。問題ないんだ。
荒野をてくてくと歩く。今日のご飯をなんとか確保しないといけないから。こうして歩いていれば、そのうち見つけられる。
出現する人を倒してご飯を確保するなんて、なんて悪趣味なゲームなんだろうな。NPCとはいえ、いい気分じゃない。
昨日、出会ったのはアイツにそっくりだった。お互いにびっくりしたんだ。でも、アイツが斬りかかってきたから、あれ、僕が斬りかかったんだっけ ? まあ、いい。ちゃんと僕が勝ったんだから。
最後は命乞いとかしてたけど。僕の名前を呼んでさ。ゲームに登録しているはずだから、名前なんか知っていてもおかしくない。僕は騙されない。
ちゃんと止めは刺した。全く、友人にそっくりのNPCとか勘弁してほしい。ものすごく後味が悪い。でも、昨日の箱は今までで一番豪華だった。
それに、漸くあのナレーションが言っていたボーナスも手に入った。友人を殺せたから特別ボーナスだって手紙が入っていた。
だから、大丈夫。僕は生き残って、ちゃんと帰るんだ。それで、アイツと約束してたゲームを一緒にやるんだ。そうだ、最新型のだって言ってた。
これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。これはきっとゲームだ。現実じゃない。
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