はま寿司 寿司×こしょうor塩or七味orわさび☆

 仕事終わり、近くにはま寿司が出来たというので行ってみた。早めについたので意外とすんなりと中に入れた。新しく開店する店は行列になるから覚悟していたが今回は運が良い。

 調味料の方を見るとあらゆるものが置いていた。塩だけではなく胡椒も置いてある。

 ミントはため息をついた。組み合わせが好きだというのに、周りにもその話をするというのに、寿司だけはしていなかったのだ。調味料が目に入らなかった。うどんに最高のお供の七味でさえ視界に入らず、寿司屋でうどん頼んだときだけは何も入れずに食べていた。

 タッチパネルをいじり次々と頼んでいく。待っている間に食べる準備をしていると、早速1つめがやってきた。


 カツオのタタキ。まずは醤油で。最初は王道の醤油から入ると自分の中での決まりがある。カツオのタタキだから端っこが香ばしく香る。ほんのりつけた醤油と生姜がさっぱりとして最高の瞬間だ。

 食べている間に次々と来た。とろサーモン。片方は塩、もう片方は胡椒で。

 胡椒をぱくり。

「ああ!爽やか…」

 思わず独り言をしてしまって恥ずかしいが、美味しいという気持ちで上書きされて口の中に集中した。

 胡椒にしか出せない辛さ、爽やかさが、サーモンを引き立たせる。

 次はえこそるとなる謎の塩を少しつけ食べる。サーモンが全く別のものになった。トロの部分があるからか、バターのような濃厚さだ。

 味が変わるので一度お茶を軽く飲み次へ。

 次の合鴨には七味を。七味の香り高い辛さが通り抜けていく。鼻を通るこの香り。ここまで来て辛さにハマったので、続いて胡椒。あぁ、やはり胡椒は味方だ。からうま爽やかの味方だ。人間の味方。

 お茶を飲み口をリセットしてアカイカ。

 七味をちょろり。これが驚きで寿司がおかずになった。七味の味が寿司をおかずにした。なんということだ。舌でとろりと歯がはいる食感のおかず。

 堪能しつくした後は胡椒を少々。これがまた美味しい。高級品のようになった。胡椒をつけるといつも満腹具合がリセットされる。胃が物理的に入らないけど大食いの気持ちになるのだ。

 またお茶を二口飲んで心を休める。

 煮穴子。これは迷う。1分ほど迷った後、王道と思うが塩を。

 おお、これは…塩は旨味成分と聞いたことあるが本当にそうだ。煮穴子が更にうまい。塩なしでは生きていけない。

 次はやはり七味か。火が通っているからか合う。非常に仲が良い。王道な組み合わせなだけあってばっちしだ。

 煮穴子は味が強いのでしばらく待ってからお茶を飲んだ。後味まで人を楽しませるとは、食べ物というのは凄い。

 まぐろ軍艦。わさびを乗せ。ツーンとするがさっぱりとしている。いや、まぐろ自体もさっぱりしているのだが、この感覚、香りが更にさっぱりとしていく。

 胡椒。まさか驚きだ。これはおやつになる。いや、おつまみか。今度ゆっくりお酒も飲みに来るか。なぜこんなに味が変わるのか不思議でしかない。

 赤身まぐろ。唐辛子を少し。こちらはこちらで別の感じのおやつだ。好みとしては胡椒が好きだから胡椒に傾くが、七味も悪くない。さすが、うどんやそばに合うだけある。寿司にもぴったしとは。

 全然塩を使っていなくて寂しいので次は塩をつけてぱくり。海の魚だからか塩とよく合う。塩があるからこそ寿司の味がよく感じられるくらい美味しい。やはり、塩はイメージ的に王道だがそうだった。魚によく合う。

 せっかくのわさびなのでとろサーモンを再び頼んだ。さすが回転寿司だ。お茶を入れて飲んでいる間に来た。

 わさびの後に再び塩。いや、胡椒にするか。胃の容量が大きければどれもするのに凄く残念だ。

 わさびを乗せぱくり。寿司とわさびは切っても切れない縁で繋がっている。わさび、ありがとう。寿司を美味しくしてくれて。トロの部分のまったりさがわさびでピシッと決まる。

 さて、最後だ。もう一度塩で食べたいが、この濃厚さだと胡椒も合いそうだ。

 うーん、と腕を組んで考える。

 やはりここは試していない方をするのがいいだろう。

 胡椒をつけぱくり。やはり思ったとおりだ。わさびとは別の方法で、ピシッとしてくれる。旨さに辛味は必須だ。今までまったりと広がる甘さが引き締まった。

「ふう…」

 と言ってミントはお腹を軽くポンポンと叩いた。満腹すぎる。本当はデザートまで考えていたができそうにない。

 でも今まで長い間、してこなかった事を試して、おまけに美味しくて満足だ。さっそく友達に報告しないといけない。

 寿司屋は天国だ。

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