第四話 試験①

 日が登りきる少し前。冒険者ギルド『鉛の灯火イグニス』に二つの人影があった。片方は白い髪に赤い瞳の小柄な少年。もう片方は黒いドレスアーマーに身を包んだ長い黒髪の少女。

 つまり僕とドレスを冒険者仕様に改造したエトナである。

『鉛の灯火』が開いてすぐの時間帯なら人も少なく、すんなりと依頼が受けれるかと思っていたのだが……僕の計算は大きく外れた。


「……おい、あれって例の雪兎だよな」


「……隣にいるの誰?新人?」


「……あいつ昨日、上位パーティーのスカウト蹴ってなかった?」


 何故か今日に限って朝早くからギルドに冒険者がたむろしている。

 ……いや、本当に何故だ。こいつ等、普段は昼前くらいからしか活動しないくせに今日に限って早起きしてやがる。


「あら、リッカさんとエトナさん?お二人も参加されるんですね」


 声の方へ振り向くといつもの受付嬢が立っていた。


「おはようございます……で、参加って何の話ですか?」


 僕らは遺跡探索に代わる新たな依頼を探しに来ただけなのだが、普段から怠惰な冒険者たちをここまで集めさせる何かとなれば僕たちも一枚噛んだ方が良いかも知れない。そう思い、僕は受付嬢に詳細を尋ねた。


「ほら、昨日リッカさんが誘いを断ったパーティーがいましたよね?彼らは近々『獣の魔女』って強大な魔物を退治するための大規模遠征を計画しているんですよ。それで昨日、同行者を決めるための選抜試験を行うって発表があったんです」


 要はデカい案件のお溢れを頂戴しようって輩が群がっているだけか。

 生憎と今の僕らは早急に金品が必要な訳では無い。それよりも安定して効率の良い依頼を探すのが優先──。


「なんでも合格者は、とかいう『神代の霊薬』ってのが貰えるらしいですよ」


 ……なんだって?どんな呪いも解呪できる?

 僕とエトナは顔を見合わせる。

 思い出すのは昨日の晩。食堂から宿屋に帰った僕らは試しにエトナの喰った『無常の果実』の呪いを分析しようと魔眼で観察してみた。

 分かったのは果実の呪縛はエトナの魂に深く結びついているため、封印術式を破ったように強引に破壊するのは不可能であること。

 そこで僕らは魔道具による解呪と、高位の神官による浄化の二つを主軸に解決策を探ってみることにしたのだ。

 そんな最中に飛び込んできた解呪の効果を持つ魔道具ゲットのチャンス。しかも神代の魔道具となれば効果は十分に期待できる。


「リッカ、これはチャンス。高位の神官を捕まえるより、こっちの方がレアイベント」


 エトナは興奮気味に僕の腕を引っ張る。だが僕の反応は真逆だった。


「あー、それは分かってるんだけどねぇ……魔道具目当てとは言え、あいつらの仲間になるってのはなぁ……」


 思い起こされるのは昨日の一幕。僕は彼らのリーダーであり柔和で真摯なエドガーの誘いを極めて悪い態度で拒絶しているのだ。

 正に因果応報。タイムマシンがあったら昨日の僕を助走つけてぶん殴りたいところだ。


「あ、そうそう選抜試験は神官のアリシアさんと狩人のディアナさんのお二人が担当するらしいですよ」


 受付嬢からの追加情報。

 アリシアにディアナ、昨日エドガーと一緒にいた金髪の女神官と弓を背負った緑髪の女性か。二人共、僕に対してはネガティブな印象しか抱いていないはず。


「うーん……エトナさん、試しに一人で彼らの仲間になってみたりとかは──」


「やだ。私はリッカの相棒。それ以外の人間には興味無い」


 ですよねー。

 エトナとの契約はあくまでとして力を貸すというもの。そうでなくても彼女は邪竜。本質的に人間に無関心な上位存在であり、偶然僕が好意的に交流できているだけだ。

 悩む僕の気も知らず、ギルド内がにわかにざわめき出す。どうやら件の二人が現れたようだ。


「ほら、リッカ行くよ」


「え、ちょっ」


 エトナは僕の腕を掴み、人だかりの方へと進んでいく。助けを求めようと受付嬢の方を振り返るが朗らかに手を振って送り出されてしまった。


「皆さーん、これより『獣の魔女』討伐パーティーの選抜試験について説明を始めますよー。お静かに聞いて下さいねー」


 神官のアリシアが十字の杖で床を小突き、騒がしかった聴衆を静める。十分静かになったところで、狩人のディアナが説明を開始した。


「知っての通り我々は近日、東の森を支配する『獣の魔女』の討伐作戦を計画している。この試験は作戦の同行者を選抜するためのものである」


 『獣の魔女』か。

 魔女という事は女性型でリッチの様な魔術を操る魔物だろうか?獣のって言うのも魔獣を使役するとか、変身するとかそういう類だと思うが……どんな術式を使うのか興味が出てきた。


「試験内容は単純だ。私ディアナか神官アリシアのどちらかと戦い、者を討伐パーティーのメンバーとする」


 ディアナが試験内容を発表すると同時に静かだった聴衆が再びざわめき出す。

 狩人であるディアナはまだしも、アリシアは回復役ヒーラーである神官だ。本来なら非戦闘員に数えられる神官が戦闘試験の試験官であるというのは奇妙な内容だった。

 聴衆を軽く見渡しても、剣士、戦士、魔術師、弓兵に盗賊シーフと職種は様々。つまり彼女達は、これらの冒険者相手に一対一タイマンで負けない自信があるという事だった。

 どう攻略するか相談しようと隣を見るが、エトナの姿がない。


「え、ちょっ、エトナさん?!」


 周囲を探すが、屈強な冒険者達が壁となって小柄なエトナの姿は見つけられない。

 その時、聴衆の前方が騒がしくなる。確認しようと後ろの方で飛び跳ねていると、聞き覚えのある声が前方から聞こえてきた。


「──貴方達に質問。この試験、条件を満たした参加者は全員参加できる?」


 エトナの位置を確信し、聴衆を掻き分けて前へ向かう。


「あぁ、うちのリーダー曰く優秀な人材は多くあって困らない、だそうだ。とはいえ、私達も本気で行く。試験だからと舐めるなよ」


 ディアナがエトナを見下ろす。その目には未熟者を振い落そうという言外の圧があった。

 だが、彼女の前にいるのは神さえ殺した邪竜。その程度で動じる事はない。


「ん、なら問題無い。私もリッカも貴方達には負けないから」


「待て、リッカとはまさか」


 エトナは二人を煽るように、不敵に口角を上げる。


「エトナさん待っ──」


 僕は全力でエトナを静止しようと手を伸ばした。

 しかし無情かな。屈強な冒険者に弾き飛ばされて、僕の声は掻き消される。


「私達、エトナ・ティフォエウスとリッカ・イナバは貴方達に絶対負けない──ね、リッカ」


 もみくちゃにされ、人混みから弾き出された僕にエトナが振り返る。その後を追って、ディアナとアリシア、そして聴衆の視線が僕に注がれた。


「リッカ・イナバ……貴様、我々の誘いを蹴っておきながら試験に参加しようとは良い度胸だな」


 ディアナの言葉に抑えきれない怒気が滲み出る。となりのアリシアも口こそ出さながその視線は冷ややかな物となっていた。


「……おい、雪兎が参加するのかよ」


「……私の魔術も盗まれるんじゃ」


 聴衆の反応は様々だ。僕の登場に白ける者、魔術が盗まれる事を危惧して参加を見送ろうとする者、邪魔だと罵詈雑言を浴びせる者。しかし一つとして好意的な反応は無かった。


「ふん、貴様のせいで作戦を破綻させる訳にはいかん。そうだな……この男を最初の挑戦者とし不合格の場合はギルドから追放する、というのはどうだ?貴様ら!」


 ディアナの提案に冒険者達は歓声をどよめかせた。


「だ、そうだ。どうするリッカ・イナバ?逃げるなら今のうちだぞ。私としては、脱兎の如くいつもの穴掘りに勤しむ事をオススメするがな」


 ディアナが嘲笑的に僕を睨む。彼女も、聴衆も、僕はここで折れると思っているのだろう。実際、僕もそうしようと考えていた──エトナと出会う前なら。


「──ご心配ありがとうございます。ですがご安心を、はなから引く気はありませんので」


 いつもと変わらない、貼り付けたような笑顔で僕はディアナに微笑んだ。

 その態度が意外だったのか彼女は一瞬表情を崩したが、またすぐに嘲笑的な笑みに戻る。


「良かろう。では望み通り、試験を始めようか」


 ◆◆◆


 ディアナとアリシアに先導され、僕達はギルドの裏に隣接した訓練場へと移動した。

 丸太に麻布を巻き付けただけの木人やささくれだった木刀などの簡易的な設備が乱雑に投げ置かれた広場。その中心にある周囲を数本の縄で囲われたリングのような円形のエリアに僕は足を踏み入れる。


「これは模擬戦闘ようの試合場でな、この縄が結界となっているから流れ弾の心配も無用だ」


 証拠と言わんばかりにディアナは外の冒険者に向けて矢を射る。放たれた矢はロープの上空に生じた不可視の壁によって弾かれ、地面に刺さった。


「さて、試験のルールは至って簡単だ。殺し以外は何でもあり、挑戦者は我々に一撃でも与えられれば合格。四肢の欠損くらいはアリシアが治癒魔術で治してくれる」


 振り向いたディアナにアリシアが小さく手を振る。その様子はおっとりとしていて、とてもこれから戦う者の表情には見えなかった。

 僕の方に向き直ったディアナはその翡翠のような瞳でまっすぐこちらを見据え、問いかける。


「──では、挑戦者リッカ・イナバ。貴様は私とアリシア、どちらと戦う?」


 選択の時。この選択を誤れば致命傷になると僕の直感が騒ぎ立てる。

 順当に考えれば選ぶべきは回復役のアリシアだ。ずっと引っかかっているアリシアが戦う方法というのも、彼女が四肢の欠損さえ治せる程の高位治癒魔術を操る事を加味すると単に攻撃魔術も習得している可能性が高い。それならば僕の魔眼で完封できるはず。

 なにより、弓矢での射撃は僕とすこぶる相性が悪いためディアナとは戦いたくない。


「それじゃあ──」


 アリシアでお願いします。そう言いかけた時、先のアリシアの冷たい視線がフラッシュバックする。理由は分からない。根拠もない。ただ、だと直感し、僕は選択を変えた。


「──ディアナさん。お手合わせお願いします」


 僕がそう告げるとアリシアは少し不満そうな顔をして結界の外へ退避した。


「貴様、わざわざ相性の悪い私を選ぶとは愚かだな。いや、それともアリシアから何か感じ取ったか?」


 嘲笑的な表情は変えず、突き刺すような狩人の目でディアナが尋ねる。


「いいえ。単にあなたの方が分かりやすい、そう思っただけです」


 僕の回答をディアナは鼻で笑う。しかしその表情は先程までの露悪的なものから大きく変わり、まるでお気に入りの玩具を見つけた無邪気な子どものようだった。


「それでは両者構えて──始め!」


 アリシアの合図と同時に腰の短剣を構え、僕はディアナへ疾走し距離を詰める。


「加速したな。無詠唱の身体強化か……ならば──」


 ディアナは冷静に矢を番え、放つ。

 放たれた矢は三つ。一つは僕の進行方向上に飛来。もう一つはそのやや右側の回避方向へ飛来。最後の矢も一つ目の左側で回避を潰す。

 僕は矢の上方へと跳躍する。


「そこだ」


 空中で身動きの取れない僕に向け、詰めの一射が迫る。

 回避不能は不可能。矢は寸分たがわず僕の首に直撃し──粉々に砕け散った。


「──『凍気防御フリーズ・ガード』」


 僕の正面に渦巻く冷気の障壁が空気中の水分を凍結させて白く煙る。

凍気防御フリーズ・ガード』は極低温の冷気の壁で瞬時に物体を冷却し、その剛性を皆無にさせる防御結界。これを通過した事で矢は一瞬で凍結され、僕に触れた衝撃で粉々となったのだ。

 その強力な効果故に魔力消費が激しいが、小規模かつ一瞬の展開であれば消費魔力は通常の防御術式レベルに抑えられる。


「この程度は防ぐか。では、これならどうだ!」


 勢いを緩めず接近する僕にディアナは再び矢を放つ。まっすぐ僕に向かって飛来する矢。

 僕は凍気防御を発動させようとし──側方へ回避した。

 直後にの矢が僕の耳元を掠める。全く同じ軌道で、二つの矢が飛来したのだ。


「ほう、不可視の矢スタックショットを躱したか!眼の良さは流石と言ったところだが……逃げてばかりでは勝てんぞ!」


 文字通り、矢継ぎ早に放たれる正確無比な高速射撃が僕に迫る。上空から降り注ぐ曲射と回避方向を限定する連射に織り交ぜられる不可視の矢が着実に僕のスタミナを削っていく。


「はっ!この程度の実力で我々の仲間になど。やはりエドガーの節穴だったか──ならば、ここで敗れろ!雪兎!」


 矢の雨は勢いを増し、僕の退路が狭まっていく。一手打つ事に先の十手が潰される様な、水面に向かって藻掻くほど水底に引きずり降ろされる様な、そんな息苦しさ。

 だがしかし、僕に動揺も焦燥も無い。何故なら既に


「──ディアナさん、最後に質問です。どうして僕はあなたに接近しようとしたと思いますか?」


 降り注ぐ矢の雨を避けながら僕は尋ねる。


「私の気を逸らすつもりか?……まぁいい、乗ってやる──貴様が接近しようとするのは当然だ。貴様の得物はその短剣だからな。弓使いと距離を詰めるのは定石だ」


 ディアナは射撃を緩める事無く冷たく答える。

 彼女からはこの問答も最後の悪足掻きとしか見えていないのだろう……それこそが正に僕の狙い通りなのだが。


「やっぱりあなたは真面目ですね。しかし、それ故に──あなたは私の『空間転移テレポーテーション』を警戒している」


「なっ?!」


 動揺からかディアナの動きがほんの一瞬硬直する。その隙を逃さず、僕は術式を発動させた。


「──『凍気飛刃フリーズダガー』!」


 魔力によって編まれた冷気が生み出す氷の短剣がディアナ目掛けて飛来する。


「攻撃魔術だと?!」


 ディアナは慌てて矢を放ち、氷の短剣を撃墜する。

 しかしその結果、周囲への警戒に穴が出来た。


「──そっちはデコイです」


 無詠唱での『空間転移テレポーテーション』でディアナの背後を取った僕は短剣を振り下ろし──しかし刃は弾かれた。

 鈍く光る厚手の刃。ディアナが山刀マチェーテで僕の斬撃を防いだのだ。


「舐めるな!」


 すかさず山刀を逆手に構え、ディアナは僕のガラ空きな首に向けて山刀を振るい──しかし、その刃が僕の首に届くことは無い。

 ディアナの背中に深々と突き刺さった氷の刃が蔦のように霜を伸ばし、ディアナの自由を奪っていた。


「こ、れは……『凍気飛刃フリーズダガー』?!」


「不可視のスタックショットって奴ですよ。僕はソレを隠すための囮」


 通常詠唱の直後に無詠唱で『凍気飛刃フリーズダガー』を放つ事による不可視のスタックショットの模倣。自分の十八番を真似られると人は対処が難しいらしい。


「さて、試験は一撃でも当てれば合格……でしたよね?」


 呆然とする聴衆。想定外の光景に場は静まり返っていた。


「──し、勝者はリッカ・イナバ!」


 アリシアがそう告げディアナを治癒すべく駆け寄ってもなお、冒険者達は状況を飲み込めずにいた。


「……勝った?雪兎が?」


 誰かがポツリと呟いた。それが呼び水となって冒険者達に動揺が伝播していく。

 ある者は結果を認めず反則だと吠え、ある者は露骨に興味を無くし踵を返す。


「……まぁ、僕が勝ったってこんなもんだよな」


 僕も称賛されるとは思っていない。集団の中に混じった異物が予想を覆した所で変わらず排斥されるだけ。人が変化の無い日常を、安定を求める事は僕だって身を持って知っていた。

 そんな僕含めた誰もが目の前で起きた事を無かった事にしようとした所を一つの拍手が斬り裂いた。


「流石は私の契約者。カッコ良かったよ、リッカ」


 僕に興味を無くした者達の中で月のような竜だけが僕を見ていた。


「──あぁ、ありがとう」


 たった一つの称賛に僕はぎこち無い笑顔で返す。小恥ずかしくて耳たぶが熱くなるのを感じた。


「──おい貴様ら、何処へ行こうとしている?」


 その時、会場を後にしようとしていた冒険者達の背中に声がかけられる。

 振り向くとさっきまで氷漬けだったはずのディアナが万全な状態でそこに立っていた。

 ディアナは僕らを一瞥し、冒険者達へ告げる。


「ここを去ろうと言うのは貴様らの勝手だ。が、最初の挑戦者は……は私に挑み勝利した。先の戦いを目撃しながらここを去ったと言うのなら、その者は逃げ出した臆病者となるが──文句はあるまいな」


 冒険者達の足が止まる。彼らの多くは金と栄誉を何よりも尊ぶ。そんな彼らにとって臆病者のレッテルなど耐えようが無かった。


「……あの雪兎でさえ勝てたんだ、俺が負けるわけねぇ!」


「……私だって!」


 踵を返した冒険者達が一人また一人とリングに戻ってくる。

 ディアナはその様子を首を振りながら眺め、こちらに向き直った。


「やれやれ……と言うわけだ、合格者は端っこで勘違い共が脱落していくのを嗤っていろ」


 言葉は辛辣だが、そこに棘はない。


「それと……貴様を愚弄した事を謝罪させてくれ。すまなかった」


 ディアナは直角に腰を曲げ、彼女の長い髪が垂れ下がる。僕は慌てて彼女に顔を上げるように促す。


「頭を上げてください!最初に突っかかったのは僕の方ですから謝るなら僕の方ですよ……!」


 僕がそう言うとディアナは豆鉄砲を食らった様な顔でこちらをじっと見つめた。


「……変わったな」


 ただ一言ディアナはそう呟くと親指を立ててリングに戻って行く。

 この言動に似合わない素直さも彼女を上位ランカー足らしめているのだろうか。

 そんな事を考えていると、隣のエトナが僕の肩を叩いた。


「お疲れさま、リッカはそこで休んでて。次は私がカッコ良いとこ見せてあげる」


 そう言って漆黒の邪竜少女はリングへと進んでいった。

 そして僕らは目撃する事になる。鉛の灯火イグニス史上最もブッ飛んだ拳闘ステゴロを。

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