第5話
今の日本はすごい進化してるなぁ(小並感)
折りたたみ式携帯買ってもらってキャッキャしてた私が恥ずかしい。
スマホではインターネットと呼ばれるものでいろいろ検索出来るらしい。
「……スマホかぁ」
「欲しいのか?」
「いや……流石にそこまでお世話になるのは。わ、私にはこれがあるし!」
「あー、その機種もう使えないぞ」
「うぇっ!?」
そうなんですか!?
じゃあ私はどうやってメールとかすればいいんです?
「ってか懐かしいな折りたたみ式携帯。こんなんもうマニアしか持ってない機種じゃねえか?」
「そうね」
「昔の携帯ってそんなんだったんだ」
「普及したのが2009年くらいだからな。もうかれこれ10年は経過してんのか。早いな」
「時代の流れは早いわねえ」
早いったって私その時代経験してないんですけど。
「まぁ、連絡手段ないと不便だし買ってやる」
「お世話になります……。メアド手に入れたら教えますので……」
「メアド? あー、今連絡はあんまメールじゃないぞ」
「え!?」
「インスタだったり……ラインとかが主流だな」
「なにそれ聞いたことない」
メール使ってないの!?
なんという時代だ。友達とやりとりするのにメールが必要ないなんて。
でもメアドは知ってるあたりメアド自体は存在してるのかな。
「とりあえず……今の時代のことは今の時代の子に聞くのが一番だな。ほのか、明日教えてやれ」
「りょ!」
ということでスマホ談義は終了。
私はテレビの方を向く。テレビもなんか薄くなってるけどこれはまぁ、うん。あった気がする……。いやないな。
でも見た目はテレビだし特に気になるところは……。
桐花くんの娘のほのかちゃんがテレビのリモコンを手に取りテレビをつけた。
するとポケ○ンがやっていた。だが。
「あ、主人公違うんだ。女の子になってる」
「つい数ヶ月前変わったんだ」
「……今までむしろサトシだったの?」
「そうだな」
そこまで皆勤してるのか。
「ポ○モンの次はナ○トだったよな……。って今日木曜だったか?」
「今日は金曜だ」
「時間帯も変わっとる……! 木曜のゴールデンタイムが……!」
「そもそも○ルトも連載終了したしこ○亀もないよな」
「えっ!?」
あの二つの作品もうジャ○プにないの!?
なんかすげえショックな事実がどんどん明らかになってくんだけど。あれから20年も経ってるしおかしくはない……のかもしれないけどそれでもショック!
「じゃあワ○ピは!?」
「続いてる」
「ほっ……」
それは続いてるのか。妙な安心感。
こんだけ時が流れてくと終わってくものは終わってくんだな……。しみじみ実感する。
本当に未来に来ちゃったんだな私……。
「てかテレビの画質すげー綺麗……。触ってもバチバチ来ねー」
「もうブラウン管じゃないからな」
「あ、そーなの? ほえー……」
テレビも変わってくものだな。
「あ、テレビといやぁさ」
「うん?」
「いいとも終わったぞ」
「……あれ学校サボった時とかにみるとすげー背徳感感じて嬉しかったのに!?」
「……」
私は昼間からいいともを見てるという背徳感と学校で勉強してる奴らを考える優越感。それがたまんなく愛おしかったのに今はもう出来ないのか……。
「お昼休みはウキウキウォッチング……」
「とりあえずテレビ見るよ? なにみよっかなー」
「もう何見ても驚かん……。疲れた」
驚きの連続もありちょっと疲れてきていた。
「寝る……」
「あ、部屋一応今から用意するからそこで……」
「ぐおっ……」
「相変わらずどこでも寝られるわねあんた……」
私は壁にもたれかかり目を瞑り眠ったのだった。とりあえず目が覚めたら過去に戻ってますように。
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