第50話 荒野の覇者
築城は順調に進み、俺の城が出来上がった。
…うん、完全に魔王城だ。刺々しく禍々しい巨大な城が出来上がっていた。
この城の管理はこの城を築城するのに召喚したアークリッチとスケルトンジェネラルに任せた。
城にはスケルトンナイトを一万体、アンデットナイトを一万体、アークスケルトンナイトを千体、デュラハンナイトを百体、ファントムを五体、ゴーストを二千体、アークゴーストを百体、リビングアーマーを一万体、キラーリビングアーマーを千体、合計34205体を兵士として配置した。
死霊系のモンスターは食べたりしないから、維持費が掛からない。
スケルトンナイト、アンデットナイト、リビングアーマー、ゴーストはDランク
アークスケルトンナイト、キラーリビングアーマーはCランク
アークゴースト、デュラハンナイトはBランク
ファントムはAランクだ。
あと、アークリッチ、スケルトンジェネラルはAランクモンスターだ。
この兵力だけでも一大勢力として君臨することができるだろう。
さて、次はどうやって龍の国に行ってその国の主の三大王の竜王にあえるのか。
…ナクアに取り持ってもらうか。
俺はAG-02とファントム2体を連れてナクアの森に向かう。
ちなみに、AG-02はこの城の守護者兼、俺のお付きとして働いてもらう。
ファントムは重騎士の大柄な全身鎧のリビングアーマーのようなモンスター。
高度な幻影魔法や高いステータスで戦うモンスターだ、かなり使いやすいモンスターだろう。
ナクアの森に着くとナクアの配下の蜘蛛達がわらわらと集まって来た。
「ナクアのところに案内してくれるかな?」
蜘蛛達が俺たちをナクナの元に案内し始める。
ナクアの森は奥に進めば進むほど暗くなり、蜘蛛の罠も多く複雑になっていた。
「今回は転移で来なかったのだな。」
人間の美しい姿でナクアが俺を迎えた。
「普段から人化してるってことは、人間の姿気に入ってるのかな?あぁ、今回は挨拶とお願いしにきたんだ。」
「あぁ、この姿の方が身体が小さくて楽だ。お願いとはなんだ?」
「まずは、俺この森の隣の荒野に城を建てたからこれからよろしくね。お願いって言うのは、龍の国にいって竜王ダイヤと話したいんだけど、取り持ってくれないかな?俺が急に行って話すのも違うだろ?」
「荒野に城を建てたのか?別に構わない。良き隣人となろう。ダイヤ?あぁ、あの魔王の龍か。わかった、では、もうすぐ魔王会議がまた開催されるようだ。そこにお前も一緒に行こう。…お前、名前はあるのか?」
「俺の名前か?んー、なんて呼びたい?」
「確かに聞いていなかった。…普通に大魔王とか?」
「いやいや、魔王は違うな。」
「荒野を支配しているのだろう?荒野の覇者とか王とかでいいのでは?」
ナラが現れて言った。
「荒野の覇者にしようか。王ではないな。」
「じゃあ、ハシャさん?と呼べばいいのか?人間は上の者にはさんと敬称を付けるのだろう?」
ナクアが首を傾げていった。
「族長、違う。覇者とは武力や権力によって一帯を治める称号のようなもの。ハシャさんはおかしい気がする。」
ナラがナクアに言った。
「あはは!いや、ハシャでいいぞ?俺は 荒野の覇者 のハシャだ。」
「ふざけてる。」
ナラがぷくっと頬を膨らませる。
「じゃあ、魔王会議の会場に向かおうか。ゆっくり向かえばちょうどいいだろう?」
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