第11話 新たな憑依体
さて、これで、俺は1人でも行動できるようになった。
これから、なにをするかって?決まっている。
冒険者登録だ!!
冒険者ギルドなんてわくわくするものがあるのだ。登録するしかないだろう。
しかし、スケさんのままでは流石に登録するのはまずいだろう。
ということで、俺は憑依体をもう一体用意しようと思う。
名前:オートマタ
レベル:ー
ランク:A
HP: 5000
MP:3600
攻撃力:500
防御力:500
敏捷:500
精神:500
スキル:身体強化Lv6 魔法Lv5 鑑定 召喚Lv5
特記:ー
見た目は肩まである綺麗な白い髪に高身長、整った顔立ち、透き通るような白い肌の美青年。完全に壊れた玉座に座っている俺だ。
勇者 ルーカス君のステータスを参考に作ってみた。ステータス的には若干オートマタの方が強いかな?
これにミスリルのフルプーレートアーマーをする。ミスリルは軽く魔力との親和性も高い。さらに鉄よりも硬いという高性能金属である。
ふふふ、これはかっこいいぞ。
剣ももちろんミスリル製のものだ。
ちなみにどちらも装備のランクは最上級だ。
やりすぎか?まぁ、いいか。
これで謎の強い冒険者の完成だ。
胸が高鳴るなぁ。
さぁ、楽しもう。
アリアは今日は学校だ。というか学校は週5日あるのでほぼ毎日ある。
俺は今日出かけることを伝え、アリアを学校まで見送った。
さて、冒険者ギルドに行くか!
まずは、街の外に行き、スケさんにスキル召喚を付与する。
召喚でオートマタを呼び出す。スケさんの召喚スキルを消す。
オートマタに憑依を切り替える。
これで謎の冒険者がこの世界に誕生した。
うむ、全然スケさんより動きやすいぞ!
さて、スケさんの身体はどうするか…
悩んだ末にスケさんは地面に埋めた。とりあえず、オートマタが冒険者登録をして、宿を借りられればスケさんを経由してオートマタを呼び出すことはない。
だから今日だけはバレないように埋葬させていただいた。動かなかったら完全に白骨死体だからな。
俺は街の門に向かい、門の列に並んだ。
そして俺の番がきた。
「次、こっちに来い!って、騎士様!?失礼しました。なにかこの迷宮都市クーリッチになんの御用でしょうか?」
ん?あぁ、この見た目だから騎士と間違えたのか。後この街クーリッチっていうのか。
「いや、私はどこにも仕えていない。ただ寄らせてもらっただけだ。」
「そうでしたか、ではなにか身分を証明できるものなどはありますか?」
「ん、身分証か…。ないと入れないか?」
「い、いえ、割高になりますが通行税を払えば入れます。5000Gとなりますがよろしいでしょうか?」
ちなみに通貨は1Gが一円くらいと思ってもらっていい。
一銭貨:1G
一小銅貨:10G
一銅貨:100G
一銀貨:1000G
一金貨:10000G
一大金貨:100000G
ー白金貨:1000000G
一神貨:10000000G
ちなみに、神貨はアダマスという幻の金属でできている。
「わかった。釣りはいらない。」
俺は金貨を一枚渡す。
ちなみに、お金はたくさん持っている。ダンジョンでは硬貨を作り出すことはできない。いや、できるがダンジョンオリジナル硬貨となる。
ならなぜ、俺がお金をたくさん持っているのか。それはダンジョンの落とし物(冒険者の遺品)をもらっているからだ。
「あ、ありがとうございます!」
「あぁ、通させてもらうよ。」
俺が去った後。
「なぁ、今の騎士誰だかわかるか?」
門兵同士が顔を見せ合わせていた。
「いや、わからない。本人は誰にも仕えていないと言っていたが…訳ありだろうな。気前も良かったし、あの高そうな装備だ。どこかでさぞ有名な騎士様だったのだろう。」
門兵にミスリルで作られているかどうかまではわからなかったが、ぱっとみただけですごく高価な鎧であることがわかった。そもそもフルプレートアーマー自体すごい高価なものである。
「やっぱりつえーのかな?」
「バカ、強いに決まってるだろ!どっからどうみても。」
カシャンカシャンと歩くオートマタの背中を門兵達はずっとみていた。
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