第26話 黒人のお客さまがわたくしに・・・

マービーは神技を発揮して袋詰めをしています。

クリシュナさんのところにも、お客さまが並んでいました。


わたくしくは、自分で対処しなければいけません。わたくしは、レジカウンターから出て、酔ったお客さまのところへ駆け寄りました。

アルコールの独特の匂いがしました。


「大丈夫ですか?」

 声をかけましたが、お客さまは「うう」と唸ったあと、わたくしの腕を取って、頬ずりするのです。


「柔らかい肌で、気持ちいいさぁ」

 と酔ったお客さまは目をつむってうっとりするのです。


「きゃっ!」

 わたくしは、驚いてその場を離れました。



 そのときです。



6人の一群が入ってきました。4人はあきらかに外人でした。

たくましい二の腕をしている白人が2人、背の高い黒人が1人、背の低いアジアン系が1人、そして日本人女性が2人でした。


日本人女性は20代の美しい女性でお腹を出したセクシーな服装をしていました。

沖縄は温かいので、冬でも露出の多い服を着る女性がたくさんおられます。

6人ともかなり酔っていて、店のなかで2人の女性を4人の男たちが交代でハグしたり、キスしたり胸を触ったりしていました。


「メリー・クリスマス、アン、ハッピーニューイヤー!」

 背の高い黒人が両手を広げてわたくしに迫ってきました。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る