自分の祖母は聴覚障がい者でした。
思い出せる限り、寝る時とお風呂以外は補聴器をつけていたと記憶しております。
普通と言える程度に会話ができていたと思います。YESかNOかで答えられるものはもちろん、祖母は自分の意思を言葉で表現することも、日常的にありました。
祖母は故人ですが、一緒に暮らしている間、祖母とのやり取りで、なんとなく勘で会話をしているな、ちょっと見当違いな受け答えだな、と思うことがありました。
聴覚障がいと、この小説で取り上げられている「LiD/APD聴覚情報処理障害」とはどういった違いがありますか?
祖母はおおざっぱでワガママでとてもカワイイ性格の女性でした。
おおざっぱな性格もあり、勘で受け答えしているところもあったのかな?と個人的に思い返しています。
小学生時代から聴覚障がい者で、長くその障がいと付き合ってきたからか、読唇術も独学で会得していたようです。
しかし、それでも会話が難しいと、自分のコミュニケーション能力の低さもあってか、思うことがままあったように思います。
遺伝なのか何なのか、自分も(祖母ではない人物とのやり取りでも)勘で受け答えしたり、聞き取れていないのに頷いたり、といったことが日常的にあります。
聴覚に問題はなく、補助器具も必要ない状態ですが、もしかして自分もこの聴覚情報処理障害なのでは?と思います。
この特徴を持つ人は、遺伝によりその特徴を持つのでしょうか?
家庭環境により、その特徴を持つようになるのでしょうか?
ぜひ、作者様にお伺いしたいです。
作者からの返信
久保田さん、お読みくださり、コメントにお星様までありがとうございます。
補聴器が必要な聴覚障がい=聴力(耳)が悪い状態です。音がしていても聞こえません。
一方で、LiD/APDは聴力には問題がなく、音が聞こえているのに、相手が何と言っているのかわからない、聞き取れない、といった状態です。
相手が何と言ったかわからなかった時に、勘でもいいからとりあえず受け答えするのは、その人の性格もあるかもですが、
何度も聞き返して相手に不快な思いをさせたくない、「相手に迷惑をかけている」という気持ちになりたくない、という場合もあると思います。
APDはまだ研究途中だそうです。
これからの定義の仕方によって、診断のつけ方とかも変わってくるんじゃないかなぁと思います。
APDマークの公式サイトを見ると色々わかりやすく書いてありますし、マンガもあるみたいですよ。
良かったら参考にしてみてください!
聞こえてるのにわからない。
自分のことを疑わないといけない。
引け目を感じてしまう。
辛いですよね…
症状に名前がつくことで
ほっとすることも、悲しくなることも
あるかもしれない。
オープンにすることで、
周りに受け入れてもらえたらいいのにな、と
思います。
同じ悩みを分かち合える仲間の存在に
気づくことが出来て良かったなぁ…
一人ぼっちで抱え込むのは辛いです。
作者からの返信
はるさん、お読みくださりコメントにお星様までありがとうございます!
名前がつくとホッとしたり悲しくなったり、あるんじゃないかなと思います。
同じことで困っている人がいるから名前がつけられる→名前があるから「自分はこういう者です」と周りに名乗れる。
オープンにする・周りに受け入れられる(認知度を上げる)・仲間に気づく。そのためには名前は便利なツールにもなるのかなーなんて思います。
主人公の気持ちに寄り添ってくださって、ありがとうございます!
私コレですー。
大人になって多少軽減しましたが、未だに隣で話しかけられても聞き返します。
子どもの頃はもっとひどくて、教師の指示も聞き取れないので勝手な行動をしたり、話を聞く気がないと思われてました。聞き取れない+理解出ない系他のやつが組み合わさると最悪です。
テレビはヘッドホンで見てました。外部の音が遮断されると音自体は聞き取れるので、「言葉だけ聞き取れない」と言ってるのに健康診断と同じ聴力検査されて問題無しと言われた時は「そらそう」と思ったのものです。
上司とは面談で「口頭指示が理解できないので全てチャットで飛ばしてほしい」と頼んであります。以前はそれでも早口で指示出されることもありましたが、コロナもあって今はほぼ文字で済んでいるので助かってます。
作者からの返信
雪さん、お読みくださりコメントにお星様までありがとうございます。
雪さんは当事者さんでしたか!
「聞く」ことって他者とのコミュニケーションや情報収集的なものに直結しますよね。
音自体は聞こえる・言葉だけ聞き取れない、と自分のことをきちんと分析(理解)してるのすごいし、指示は文字で、と周りに伝えられるのもすごいです!
テレビ、私も聞き取るの難しいんですよね。雪さんのヘッドホンみたいに、私も自分に合った方法探してみようかな。字幕見てると画を見られないんですよね^^;
選択的注意とか視覚優位とかいう言葉は以前から知っていたけど、APDはわりと最近知りました。
これから研究が進んで、どんなふうに捉えられていくのか、気になります!
私も似たような症状があるので、「あー、わかるー」とがくがく頷きながら拝読しました。
聴覚情報処理障害という言葉を知った時は、自分だけじゃないとわかって、少しほっとしました。症状に名前が付くって大事なんだなあと思いました。
作者からの返信
月代さん、お読みくださりコメントにお星様までありがとうございます。
共感ありがとうございます^^*
私自身も「聞き取れない」ことがあるし、周りにも悩んでる人がいるので、APDの名前を知った時は「この状態専用の名前あったんだ!」と驚きました。笑
「何でもかんでも障害にするな」という声もあるかもですが、困っている人がいるのなら、名前があった方が当事者が自分を理解しやすいし、他人への説明もしやすいし、世間に「こういう存在がいます」と広めることもできるな~と思います。
名前、大事ですね!
聞こえても分からない。
そういう障がいがあるのですね……
これは相手には伝わりづらいし、苛つかれるかも。。
こういうバッヂ、いいですね。
こちらも苛つかずに受け答えできると思います。
マタニティバッヂとかもそうですが、もっと広まってくれるといいですね。
障がいに理解のある社会は、こういうところから始まるのだと思います。
凄くためになるお話でした!
作者からの返信
良雄さん、お読みくださりコメントにお星様までありがとうございます。
自分的には「聞こえるけど聞き取れない」は、特に発達障害のいち症状として前から存在してた印象です。
APDという名称を知ったとき、「この特徴自体に名前付けられてたんだ」と思いました。
目に見えない辛さって色々あるので、マークが存在する→それが何のマークなのか周りもわかるっていうのは良いなぁと思います。ヘルプマークとかもありますね。
この短編が新しいことを知るきっかけになったのなら嬉しいです^^
私も時々、音としては聞き取れても言葉の意味を捉えられないことがあります。結構聞き返してしまう……。マスク生活だと余計にわかりづらいですよね。
若葉マークみたいにもっと認識が広まって、バッジ等で相手にもわかるようになると、コミュニケーションもスムーズになるかもしれませんね。
作者からの返信
すずめさん、お読みくださりコメントにお星様までありがとうございます!
どうしても他人の言葉が聞き取れないこと、私も時々あります。
人間、疲れてると脳の処理能力が落ちるので、障害か否かに関わらず似たような経験したことある方って一定数いるんじゃないかなーと思います。
「聞こえるのに聞き取れない」の認知度が上がれば、当事者は「これだ!」って思えるかもしれないし、周りも「もしかしたら」って気づいたり、配慮したコミュニケーションをしたりできるかもですね~
私も、最近この症状を知りました。
厳密には私のものは違うかもしれませんが、似たような場面は何度もあって、結果私は「理解力がない」という見られ方をされてきました。
一対一なら、なんとかなる。
けど、人数が増えると、もうダメ。
この症状、きっと最近知られ始めたものですよね。初めて聞いたときには、ハッとしました。
こういう症状もあるのだと知ってもらうことが、「取りこぼさない社会」を作る第一歩かと思いました。
素晴らしい作品だと思います✨
是非後程、レビューも添えさせてください
作者からの返信
天川さん、丁寧で心のこもったコメントにレビューまで、ありがとうございます!
APDご存知でしたか!
多分、「APDかどうかはわからないけど、似たような状態を経験したことがあるから共感できる」って人、結構いるんじゃないでしょうか。
「聞く」って、音に注意を向ける→聞き取る→理解するって過程が必要で、
発達障害なんかだと「注意を向ける」が苦手的なことを前から言われていたように思います。
その発達障害も最近は呼び方が「スペクトラム」と変わって、私は個人的に、これを「障害のない人からある人まで特徴のグラデーションが続いている」と理解しています。
なので、普段「障害がない」人も、似た特徴を一部だけ持っているとか、疲れている時だけ特徴が出るとか、そういうのはままあることだと思ってます。
「誰でも頭痛は起きるし、痛い時にはいつもは気にならない音が頭に響いて辛い」みたいなイメージです。
語りすぎてしまいました……!
何にせよ、APDが広まることで、当事者は「これ!」って思うかもしれないし、周りも「もしかして?」と考えを広げることができるかもしれません。
まさに、みんなにとって「知ることが第一歩」だと思います!