第8話 臨機応変に

「えっと、もう世界の話に移ってもいい?」

 そう言って、うーちゃんは少し困ったような笑みを浮かべて控えめに言ってきてくれたのだった。

「あ、ご、ごめんね! うーちゃん! 教えてくれると嬉しいな! この世界のこと!」

「うんうん。でも、何を話せばいいかわからないから、質疑応答形式で話そうかなって思うよ。簡単に言うと、ぽてと君がこれってどうなの? って言ったら、僕がそれに答えていくの。どう? わかりやすいでしょ?」

「うん! なんか、お姉ちゃんも大学に行ってた頃、よく練習したなぁって大分前に言ってたの! ボクも、お姉ちゃんみたいにかっこよくズバッと質問出来るといいなぁ!」

「あはは……。そうだね。かっこよく、ね。でも、多少不格好でも、知りたいことを知った方がいいよ。そうじゃないと、この世界を渡り歩くのは難しいから。僕も、慣れるまで随分掛かったんだよ」

「……そんなに大変なの?」

「うーん、君達の場合、ぺんぺんさんだったよね? 彼がいてくれるからまだ何とかなる、かな……。多分、だけどね。正直なのがいい時もあれば、不真面目なのがいい時もある。臨機応変に、対応出来るようになるしか、ないんだよ」

 なんだか、難しい話だなぁって思った。

「それじゃあ、今から質疑応答の時間です! わからないことがある人はどんどん言ってください!」

 うーちゃんが、そう言って空いてるソファーに座るようにと手で促してくれた。

 ボク達はソファーに座って初めての質疑応答の時間をちょっぴりドキドキしながら過ごす。

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