お面屋の店長

「誰だお前は?」

 

 再び男が私に問いかけて来る。テレポートする瞬間を見られているので隠しても無駄だろう。正直に答える事にした。

 

「私はこの世界を創り出した創造神ビューティー様の部下天使であるチョウサーよ。

 私は今この世界で起こっている事をビューティー様からの指示で調査しに来たの。

 はい、自己紹介したわよ。貴方も自己紹介しなさい。」

 

 自己紹介すると男はしばらく黙った。しばらくすると男も自己紹介をした。猿のお面は付けたままだが。

 

「俺の名前は『猿魔仮面(えんま かめん)』。ここお面屋の店長をしている。

 それで?なんの調査をしに来たんだ。お前らが調査する事なんてもう無いだろうに。

 なんたってお前らがこの世界を一番知ってるんだからな。」

 

 この猿魔と言う男は何を言っている?私が調査する事なんてない?私達が一番知っている?そんな事を考えている私を見て猿魔は不思議そうに私を見ている。

 

「なんだお前、本当に知らないのか?

 と言う事はアイツらを知らない、本物の天使で本当にこの世界を調査しに来たというわけか。」

 

 そう言って猿魔は私にお面と世界地図を渡して来る。

 

「これを付けな。この町に住む住民達はお面を付けて住むと言うルールがある。

 そして天使ならこの国の外をテレポートで移動してその目で見る方が良いぞ。」

 

 そう言われたのでお面を付けて世界地図に描かれている国を適当にテレポートしてみるのだった。

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