第9話
「今尾さん、なんですか?急に呼び出して。」
「あなたは私と同じ状態になっている。以前元の姿に戻りたいと言っていたそうですね。
一つだけ方法があります。」
「何ですか?是非知りたいです。」
「しかしこの方法は一時的なもので完全に元の姿に戻ることはできません。何度も繰り返し、また今の人格と顔に戻るときが来ます。その覚悟があるのなら教えできますが。」
「はい。覚悟は出来ています。」
「あなたはすごいですね。私にはその覚悟と運が無かった。」
「運?それはどういう意味ですか?」
「今のあのカガミの状態は粉々になっています。とても運が良いですね。」
「あのカガミは氷のような状態変化を起こします。今は個体ですがいずれ液体になり気体になります。現在のカガミは粉々。つまり氷でいうと細かくなった状態。その状態の方が氷は液体(水)になりやすい。あのカガミも一緒です今液体になりやすくなっている。」
「だからなんでしょう?」
「そのカガミの液体を飲むことであなたの体も状態変化を起こします。そうすることであなたは元の姿になる。そして同じ人生を送ることになる。その覚悟はありますか?」
「それを飲めば一時的であっても元の姿に戻れるのですね?」
「はい戻れます。もうお気づきだとは思いますがこれは“永遠の命”です。あなたにとって善かどうかは分かりませんが…。」
「とにかくカガミの液体を飲めば僕は元の姿に戻れるのですね。元の姿に戻れるのなら何でもします、覚悟も出来ています。」
「そうですか。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます