壮大なファンタジー世界が舞台の小説やねんけど、自由な精神と正義感めっちゃあふれとるワーリングの活躍がどえらい描かれとんねん。身分の高い低いに関わらず人を助けることの大切さをしっかり体現しとるワーリングのキャラクターには、めっちゃぐいぐい引き込まれてまうわ。
物語序盤の見せ場ゆうたら、ワーリングが売春婦の少女ダンビーを助け出すとこやな。帝国兵士らとの戦いではもう圧倒的な強さと機転見せつけはって、少女守って矢受け止める姿には、ほんまに心打たれるっちゅうか、感動してまうで。ワーリングの正義感の源ゆうんは、売春婦やった母ちゃんをまだ幼いときに亡くした悲しい過去にあんねんて。そないな事情が明かされて、人物像にどえらい深みが出てきとんのよ。
一方で、皇帝とか兵士のルシウスとかは、ワーリングのやっとることがあんまりようないみたいやねん。身分制度がようきびしい帝国の中で、めっちゃ重要な対立軸になりそうやわ。ファンタジー世界の設定もなかなかのもんで、黒い霧の海から現れるあぶないモンスターとか、芸者や魔術師みたいな個性的なメンツがどんどん出てきよったり、きれいな皇居の描写とかがいい感じのエキゾチックな雰囲気かもし出しとんねん。
正義感もりもりの主人公と、そのまわりにおる人らのぎょうさんの人間ドラマの芽が感じられる、ほんまにええ作品やと思うわ。身分の壁こえて人らを助けるワーリングのこれからの活躍から目が離せへんし、この先の展開にどえらい期待できそうやな。