★0 犯罪組織に支配された日本が異世界転移!?


タイトル:犯罪組織に支配された日本が異世界転移!?

キャッチコピー:日本の裏社会を掌握したので、異世界も掌握する!

作者:@sakasit

URL:https://kakuyomu.jp/works/16818093086331320661


評価:★0


【あらすじ】

2xxx年

世界の国々は第三次世界大戦により、疲弊していた。だが日本だけは違った、日本政府はプライドを捨て裏社会で天才と言われて世界中の組織を傘下に入れている 、conquerorトップ坂下正幸に頼み込んで協力要請をした。その結果、経済は大成長したが正幸が裏で政治を操るようになり。さらにconquerorの兵隊が、日本政府の了承なしで、勝手に都市などを占領し勢力を拡大していた。だがアメリカなどに危険視され超秘密兵器である土地を丸ごと異世界に飛ばすと言われてる兵器で、日本とその占領地を異世界転移させてしまった。

日本と坂下の運命はいかに・・・



【拝読したストーリーの流れ】

 2xxx年……。

 第三次世界大戦の影響で世界中が疲弊する中、日本だけは繁栄の一途を辿っていた。


 そんな日本を裏から支配する組織「conqueror」。

 そのトップである主人公「坂下正幸」は、更に支配の手を世界中にも伸ばし、やがては核武装にも手を染めていた。


 これを重く見た国連は、「異世界へと転移させる兵器」を日本へと向けた。


 こうして日本とその支配地域は、領土ごと異世界へと転移してしまったのだった……、といったお話でしょうか。



【タイトル・キャッチコピーの批評】

 タイトルは、そこまで長くはありませんが「説明文タイトル」に分類されますね。

 本作の重要な設定が説明されていますが、個人的には「日本ごと異世界転移した」という事をもっと強調した方が良いのでは、と思いました。

 現状の文では「犯罪組織に支配された日本」の方が強調されているように感じます。


 決して今のタイトルが悪いという訳ではないのですが、「日本ごと異世界転移した」の方が見た目のインパクトが強いのではないでしょうか。



 続いてキャッチコピーですが、こちらも「なろう味」を感じるコピーですね。

 「説明文タイトル」と同じく、作品内容を示すと共に力強い言葉で締めていますね。

 好き嫌いはあるかも知れませんが、悪くないと思います。



【キャラクターの批評】

 キャラですが、第5話までの時点では「ただの記号」だと感じてしまいました。

 例えば主人公ですが「conquerorのトップ」「日本の実質的な支配者」「物語の主人公」以外の特徴は特に感じません。

 一応、「怠け者」「戦艦を見て目を輝かせる」という描写はあったものの、キャラ付けを決定付けるという程とは感じませんでした。


 このように感じた理由としては「物語の舞台が大きすぎる」のが原因だと思います。

 本作は第1話の時点で「世界を掌握しつつある」というところから始まりますし、異世界転移後も「日本と支配地域全て」が主人公の傘下にあります。


 あくまで私個人の感想ではあるのですが、「描写されているシーンと、物語のピントが合っていない」という風に感じてしまいました。

 キャラを描写されても舞台の方に目がいってしまう、という状態でしょうか。


 ただ、このように感じたのは本当に私の主観ですので、読み手によって全く違う感想となると思います。



【文章・構成の批評】

 文章は……申し訳ないのですが、作者の@sakasitさまは「基本的な日本語力」が足りません。

 文法がおかしいと感じる部分が非常に多く、そのまま読んだだけでは意味が伝わらない事が多々あります。そういった部分は「正しい日本語」に脳内変換して読み返す必要がありますので、非常に読むのにストレスがかかります。


 また、「句点がない」「誤字脱字がある」「改行がない」なども読みにくさを加速させています。

 「web小説の文章マナー」も出来ていませんが、それ以前の問題でしょう。


 差し出がましいとは思いますが、本文冒頭から引用すると共に、僭越ながら訂正案を書かせて頂きます。


<引用>

――――――――――――――――――

犯罪組織conquerorコンカラー少し変わった組織で、金は悪い権力者の富豪を傀儡化にするなどして、平民から奪うのは、非効率だという珍しい方針の組織である、さらに日本を秘密裏に支配していて、内閣や官僚たちは、conquerorに逆らえないのである。もし逆らったら、この世から消える。

――――――――――――――――――


<訂正案>

――――――――――――――――――

 犯罪組織conquerorコンカラー――。

 犯罪組織を謳いながらも平民から奪うのは非効率だとして、権力者や富豪をターゲットにする組織である。

 その結果、いつしか官僚でさえもconquerorコンカラーに逆らう事はできなくなり、日本を陰から支配する存在となっていた。

 逆らう事は、存在の抹消を意味する。

――――――――――――――――――

 ですかね。

 文章の意味自体は変えないように書いた為、自由に書いたならまた少し違う文章になると思いますが。


 ちなみに引用した文章は「本文の文章の中ではまだマシ」です。

 中には「脳内変換しても意味が通じない文章」などもあり、そういった文章は理解が不可能です。



 それでは構成に参りますが、本作は1話の文字数が1,000文字前後と非常に少ないですね。にも関わらず、物語自体はサクサク進みます。

 それ自体は良いのですが、問題は「舞台が大きすぎて説明がしきれていない」という事ですね。


 【拝読したストーリーの流れ】などでも書いた通り、本作のスケールは非常に大きなものです。

 1組織が世界中を相手取り、異世界に転移してからも自衛隊など数万以上の兵力を指揮しています。


 1,000文字前後でサクサク進んでいるのですから、各組織や人物の細かな描写など出来る筈がありません。

 書かれているのは「過程をすっ飛ばした結果だけ」という風に感じてしまいましたね。「キング〇リムゾン」です。



【ストーリー・設定の批評】

 ストーリーの発想自体は面白いと思います。

 よくある「異世界転移もの」ですが、「日本ごと転移する」というのは独自性が高くて面白そうだと思いました。


 ただ、このストーリーを面白くさせる為には「日本を描写」する必要があると思います。

 ですが残念ながら本作は「日本の技術力と兵力を使って、主人公が無双する」だけの物語に見えました。

 これでは「日本」は、ただの「チートスキル」と変わりません。


 発想は面白そうだと思いましたが、ストーリーはただの「テンプレ無双もの」ですね。



 そして設定ですが、こちらは「そもそも描写・説明がない」ので語りようがないですね。不明な点が多過ぎます。


 特に年代が「2xxx年」と、数百年単位で不明なのですから文明レベル・技術レベルに対しても言及できません。

 これが「20xx年」だったら、ある程度は想像も出来るのですがね。


 まぁ、「書かない事で読者にツッコませない」というのもアリなのではないでしょうか。以前に別作品の批評でも書きましたが「下手な説明は、新たな疑問を生む」と思いますからね。

 それにしても書かなさ過ぎだとは思いましたが。



【総評まとめ】

 総評ですが、「正しい日本語の文法を勉強しましょう」ですね。

 申し訳のない事を言いますが、@sakasitさまの書かれる文章は文法がメチャクチャです。とても「人に読まれる」事を意識なされているとは思えません。


 言うまでもない事ですが、小説は文章のみで構成されます。

 そして、カクヨムに限らずweb小説サイトに投稿するという事は「他人に読まれる」という事です。


 まずは他人が読んでも理解のできる・理解のしやすい文章を書く事からですね。

 ストーリーなど、「面白いかどうか」はその後だと思いますね。



【追記】

 本作は作者さまの要望により、第30話を読んで追記します。

 「第30話まで」ではなく、「第30話のみ」です。

 こうした理由は作者の@sakasitさまより「第30話の戦闘シーンを批評して欲しい」との依頼を受けたからです。



 第30話を拝読いたしました。

 ご依頼の通り、ストーリーではなく戦闘シーンのみについて言及させて頂きます。


 まず良い点は「テンポが良い」ですね。

 短い文章でサクサク描写されますので読むのにストレスがありません。

 「日本語の文法」に関しても話数が進んでいる為か、不備は見られませんでした。


 ですが、「読みごたえはない」と感じましたね。

 「三段突きをした」「頭・首はギリギリ避けたが、胸はダメだった」というような、「ただ起きた現象を書き連ねた」だけでしたので、「どのような動きをしたか」「どういう駆け引きが起きたか」は全く語られていません。


 また「袈裟切り」を「裟切り」と、なぜか脱字がありました。

 「裟斬りが飛んだ」と「飛ぶ」という表現にも、やや違和感を感じます。



 総評ですが「悪くはない。でも、読んで面白い戦闘シーンではない」ですね。

 戦闘シーンだけで面白く見せようとするのなら「ギミック」や「駆け引き」、「細かな演出・描写」は必須です。残念ながら、本戦闘シーンにはそれらはありませんでした。

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