★1 人前では物静かなお姉さんメイドは、2人きりになると何故かデレる。


タイトル:人前では物静かなお姉さんメイドは、2人きりになると何故かデレる。

キャッチコピー:「中学生には刺激が強すぎるんだって!」

作者:無名のサブ

URL:https://kakuyomu.jp/works/16818093080990744737


評価:★1


【あらすじ】

僕——宮﨑初太郎(中学一年生)には、メイドが居る。

いつもは物静かで、それでいてえっちで。僕の事をからかうのが大好きなお姉さんメイドは——

——2人きりになると何故かデレる。



【拝読したストーリーの流れ】

 まず批評を始める前に、本作の作者である無名のサブ様より「3話まででお願いします」とのご連絡を頂きましたので、今回は第3話までの批評とさせて頂きます。

 本当の理由は不明ですが、恐らく現時点で投稿されているのは第4話までであり、その第4話は次の話の導入だからだと思われます。


 また本作のタグには「おねショタ」がありましたが、私は「おねショタ」には造詣が深くはありません。

 見当違いの事を書いてしまう可能性がある事を、予めお詫び申し上げます。



 大企業の社長の息子である主人公「宮﨑 初太郎」と、少しドジでちょっぴりエッチなメイド「塩根 笑実」。

 2人の甘々な生活の物語……、といったお話でしょうか。



【タイトル・キャッチコピーの批評】

 まずタイトル自体は悪くないと思います。

 「ラブコメ」だという事が一目で分かりますし、「お姉さん」という単語から「年上ヒロイン」だという事も分かります。更にヒロインが「メイド」であり、「クーデレ」だという事も分かりますね。

 作品説明としてはほぼ100点ですし、「キャッチ」としても高評価です。


 ただ第3話までの時点ですが、「ほとんど2人きり」のシーンばかりであり「物静か」な姿が全く描かれていない事は少し問題に感じますね。

 とはいえ第3話ですし、今後の見せ方次第でしょうか。



 次にキャッチコピーですが、これは主人公のセリフですね。

 「主人公が中学生である事」「刺激が強い(=エッチな事)」が分かります。こちらも非常に良いと思います。


 ただ本文を読むと「主人公は脳内ピンクのエロガキ」であり、このコピーから感じる「受け身」の姿勢とは真逆に感じてしまいました。



 タイトル・コピーの共に、それ単体で見れば非常に良いのですが、本文とは若干の齟齬を感じてしまいます。

 とはいえ「キャッチ」とは無関係と割り切ってしまえば、わざわざ変更をする程の事では無いとは思いますが。



【キャラクターの批評】

 キャラクターですが、まずヒロインは非常に良いですね。

 「ドジっ子エロメイド」という、刺さる人には刺さる非常に良い造形です。ただ、あまりにも「あざと過ぎる」ので、刺さらない人には見向きもされないとは思います。


 そして主人公なんですが……これはどうなんですかね?

 先ほど申し上げた通り「主人公は脳内ピンクのエロガキ」です。むしろ、そのエロさは「中身はオッサンでは?」と思ってしまう程です。

 偏見かも知れませんが「おねショタ」の「ショタ」の方は、「純朴な受け身のキャラ」である事が多いように感じます。


 個人的にはこういう主人公であっても良いとは思いますが、需要としてはどうなんですかね?

 有識者の方がいらっしゃればご意見を伺いたい所です。



【文章・構成の批評】

 文章ですが、エロに関する描写は良いですね。

 女性の胸部を様々な喩えで表現したり、主人公のエロい妄想を垂れ流したりと、バリエーションも豊富で非常に良いと思います。


 ただ、それ以外の表現となると途端に疎かになっているように感じます。

 まず背景描写が殆ど無く、描かれているのは主人公とヒロイン、エロに関するアイテムだけです。

 そして第1話が顕著だったのですが、2人の位置関係も良く分かりませんでした。

 「座っている主人公の前に立ったメイドのスカートからパンツが見えた」との事ですが、ヒロインは超ミニでも履いているのでしょうか?


 あと、誤字が非常に多かったですね。

 その多くは単なる変換ミスですので、チェックを推奨します。


 また、第2話で「お姉さんは何かミスをしてしまった時には、何故か僕を『初太郎様』ではなく『ご主人様』と呼んでくる」とあったのですが、その後に何もミスをしていないのに『ご主人様』と呼んでいるセリフがあります。

 これも単なる確認不足ですね。



 次に構成に移りますが、まず第1話冒頭にある過去の描写は要らないのではないかと思います。

 というのも、ここでは主人公が非常に幼く描かれています。(恐らく幼稚園児?)当然、推定幼稚園児の主人公に感情移入や共感の出来る読者は多くありません。

 もしかすると、最初のこの部分だけを見て「これで中学生か? キッツいな」と思って読むのを止めてしまった読者もいるかも知れません。(私は最初、そう思ってしまいました)


 「そんな風に感じる読者はいない」と思われるかも知れませんが、私個人の意見としては「リスキーなだけでメリットは無い」と思いました。

 過去の回想がやりたいのなら、必要な場面が来てからでも良いのではないかと愚考します。


 それ以外の点は、特に問題は感じられませんね。

 1話完結型のショートストーリーで構成されており、それぞれにキチンと見所(エロ)があり、オチもしっかりとつけてあります。

 文字数も1話辺り2~3000文字と読みやすい分量です。



【ストーリー・設定の批評】

 ストーリーですが、「主人公とヒロインの日常を描くエロコメディ」ですね。

 よく見かけるジャンルですし、需要もあると思います。


 ただ懸念点としては、前述したように「1話完結型のショートストーリー」ですので、ネタを考えるのは大変そうだなと思います。

 それが原因かどうかは分かりませんが、更新頻度は低いように見えますね。



 設定ですが、第3話の時点では殆ど分かっておりません。

 主人公が大企業の社長令息である事。ヒロインはメイドとして主人公と同じ家に住んでいる事。2人の関係は主人公が幼い頃からである事。

 この3点くらいしか判明しておりません。


 ただ本作は「ストーリー重視の作品」ではなく「エロ重視のコメディ」ですので、大きな問題では無いのだと思います。



【総評まとめ】

 総評ですが、「小説では全く読まないジャンルなので評価に困る」というのが正直なところです。(マンガなら多少は読んだ事もあるのですが)


 この手の作品はストーリーなどよりも、キャラの可愛さとエロさが重要で、それだけを見せる事が出来ればそれで良いと言い切っても過言ではないと思います。

 個人的には全く琴線に触れないジャンルでしたが、ヒロインの可愛さとエロさは伝わりましたので★1とさせて頂きます。

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