★1 駆除業者と害獣


タイトル:駆除業者と害獣

キャッチコピー:人間が忌み嫌う動物。彼らを連れてきたのは――。

作者:黒中光

URL:https://kakuyomu.jp/works/16818093073736488529


評価:★1


【あらすじ】



【拝読したストーリーの流れ】

 【あらすじ】が空白ですがミスではありません。本作のあらすじには作品内容は書かれておらず、作品説明と作者さまのお気持ちが書かれてありました。

 また、本作は1話完結の短編です。



 害獣駆除業者の主人公「白鳥」が、野生化したアライグマを捕獲するお話です。

 基本的にリアルな描写で、作品全体が「ペットを捨ててしまう飼い主に対しての呼びかけ」のような作品だと感じました。



【タイトル・キャッチコピーの批評】

 タイトルはシンプルですが、あまり良くないと思います。

 用いられている単語に「パワー」を感じないからです。もっと「強い」言葉を使わなければ、中々読んでは貰えないと思います。



 キャッチコピーも同様ですね。

 これで伝わるのは、不穏な空気感だけです。ストーリー・キャラ・テーマなど作品の情報が全くと言っていい程ありません。



 タイトル・コピー共に、読者の興味を惹くワードが無く、作品の説明も出来ていないと感じます。

 これでは読者の獲得は難しいと思いますね。



【キャラクターの批評】

 良くも悪くもない、といった感じでしょうか。

 主人公は捕獲の手際があまり良く無いと感じましたし、その心構えもブレているように感じました。

 ですが、業者になって5年の間「ブラックバス」や「カメ」など、危険の少ない生物ばかりを相手してきたとの説明がありました。

 新人だと思えば納得できます。


 ただやはり、主人公の魅力は本作のテーマとは関係ないからか、「魅力的」だと言えるほどのキャラクター性は見えませんでしたね。



【文章・構成の批評】

 文章は全体的に読み易いですね。

 ただ空行が1つも無かったので、これは入れた方が良いと思います。



 構成も、概ね問題無いかと思います。

 「起承転結」がしっかりと出来ていますし、文字数も約3000文字と少ない文字で上手く纏められています。



【ストーリー・設定の批評】

 ここは本作の「テーマ」が密接に関わってきますね。

 「あらすじ」に書かれてあった「生命は最後まで見届けてほしいものです」という言葉が、この作品のテーマなのだと思います。


 では、そのテーマを扱った本作のストーリーが面白かったかと言うと、「あまり面白くは無かった」というのが本音ですね。

 なぜなら本作のようなストーリーは、これまで何十、何百とテレビなどで見てきた話だからです。(その多くは作り話ではありませんでしたが)

 少し視点や設定が変わっただけの「見飽きた話」は、面白く感じようがありません。



【総評まとめ】

 「テーマ」は良いと思います。私も捨てられた動物の話などを聞くと胸が痛みます。

 それを、小説という作品で伝えようとされた作者さまの行動には敬意を表します。


 ただし、本批評では単純に「面白いかどうか」で判断させて頂きました。

 全体的に欠点が無く、上手く書かれていたと思います。ただ、「面白い」と思える部分は少なく、そのストーリーは見飽きたものです。

 きっと作者さまは本作に「面白さ」は追及されていないと思われますので、これは仕方ないものと思います。

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