★0 魑魅魍魎


タイトル:魑魅魍魎

キャッチコピー:あれ、急に小豆の音が…

作者:灯火(とうか)

URL:https://kakuyomu.jp/works/16818023212592954497


評価:★0


【あらすじ】

小豆ババアといく、川の物語。



【拝読したストーリーの流れ】

 本作は全3話の短編です。

 しかし本編は「本文」というタイトルの1話だけで、他は「序」という2行だけの文章と、「あとがき」しかありません。



 小豆を洗うお婆さんと、1人の男との僅かな会話。そしてその後……、を表現したショートストーリーです。(本文は370文字しかありませんでした)



【タイトル・キャッチコピーの批評】

 タイトルですが、良いとは言い難いですね。

 まず難しい字ですが、大半の読者は読む事も、その意味も知っているとは思います。様々な作品(特に妖怪が登場する作品)で使われる言葉ですからね。


 ただその意味から「様々な妖怪が登場する」のかと思えば、本作では「小豆洗い」しか出てきません。

 しかも「魑魅魍魎」には「悪事を働く妖怪」を指す意味もあるのですが、本作の「小豆洗い」はどちらかと言えば「良い妖怪」に映ります。



 キャッチコピーも良いとは思えませんね。

 このコピーから分かる事は「小豆洗い」が登場する事しか分かりません。



 タイトル・コピーのどちらを読んでも、または合わせて読んでも作品内容が全く分からず、読者への「キャッチ」も出来ていません。

 しかもタイトルに関しては、誤解を生む可能性すら感じました。



【キャラクターの批評】

 非常に短い本作ですが、キャラの表現は悪くないと感じました。

 「小豆洗いのお婆さん」と「男」の、互いに気遣い合う近しい関係が上手く表現されていたように思います。


 そして「小豆荒い」のセリフは『 』で、「男」のセリフは「 」でと差別を図っていたのは良い工夫だと感じました。

 読者に「どちらのセリフか分からない」と思わせる事を防ぎ、なおかつ「妖怪」と「人間」の区別にも一役買っているものと思います。



【文章・構成の批評】

 文章に関しては、特に無いですかね。

 というのも370文字しかないので、良いとも悪いとも判断が出来ません。


 あえて1つだけ言うのなら、「 」内の文末には句点は要りません。という事くらいでしょうか。



 構成についても口出ししづらいですね……。

 先ほど書いたように「小豆洗い」と「男」の関係は上手く描かれていると思います。その後にオチもあるので、少ない文字数で上手く書かれたのでは、と思います。


 ただ、何か文字数制限でもかけていらっしゃったのでしょうか?

 そうでないなら、もう少ししっかりと言葉を紡いだ方が良い作品に仕上がったのではないかと思います。



【ストーリー・設定の批評】

 ストーリーについては語る事が出来ません。



 設定ですが、Wikiで軽く調べただけなのですが、本作の「小豆洗い」に実際の伝承と共通している部分は「小豆を洗っている」事と「老婆の姿」の2つしかありませんでした。

 せっかく妖怪をモチーフに作品を作られたのですから、実際の伝承になぞらえた話にした方が良かったのではないかと思いましたね。



【総評まとめ】

 「370文字の作品にしては」上手く物語を描かれたと思います。

 ただやはり、「面白い作品」には全く及びませんね。ですので、★0です。


 この短さでは批評するにも限界がありますし、評価など出来ません。

 作者さまは、本作をどのように批評して欲しかったのでしょうか?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る