★ー 福転禍為のインヴォーカー ~「嫌いだから一緒に旅はできない」と言われた俺と、言ったボク~


タイトル:福転禍為のインヴォーカー ~「嫌いだから一緒に旅はできない」と言われた俺と、言ったボク~

キャッチコピー:親友との、出会いと別れの物語

作者:三鞘ボルコム

URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330669307554527


評価:作者本人の為、評価なし



【あらすじ】

 冒険者として仲間と共に旅をしていたユーキは、仲間の1人であり10年来の親友でもあるアレクから突然別れを告げられる。ユーキは突然のことに反発するが、別れの原因はアレクがユーキのことを「嫌い」だからと言う。当然、納得するわけがない……、と思いきや、ユーキはすんなりと受け入れる。予想とは違う反応に戸惑うアレクだったが、達観したユーキのおかげで揉めることもなく2人の別れは決定してしまう。最後の別れを告げ、去るアレクの瞳には大粒の涙が浮かんでいた。

 アレクはなぜ、別れを告げたのか?ユーキはなぜ、すんなりと受け入れたのか?2人はなぜ、旅に出たのか?そして、2人の今後は?

 10年前、アレクとユーキの出会った日から物語は始まる———。



【拝読したストーリーの流れ】

 まずプロローグで、主人公が仲間から追放されるという「追放もの」のような流れから始まります。少しだけ「一般的な追放もの」とは違うのは、仲間の方にも何か理由がある雰囲気を出している所でしょうか。


 そして第1章からは時間軸が10年前に遡り、主人公(ユーキ)と追放した人物(アレク)との出会いが描かれます。

 家を飛び出して迷子になったアレクと、引っ越してきたばかりのユーキは、偶然イジメっ子たちに出会ってケンカになってしまい、なんとかイジメっ子を撃退した2人は友達になる。といったお話でしょうか。



【タイトル・キャッチコピーの批評】

 まず、「福転禍為」という言葉の意味が分かりません。きっと多くの読者も同じ感想を抱くと思います。特に意味が無いのでしたら、変更された方が無難と思います。

 説明的な副題に関しては嫌われる方もおられるようですが、私は特に問題とは思いません。表紙の無いweb小説において、作品の中身を分かるようにする工夫の1つですからね。


 キャッチコピーは「弱い」と言わざるを得ませんね。このコピーで伝わるのは、「友情」というテーマだけです。

 ストーリーも、作品のジャンルも殆ど伝わりません。遊びの無い短い文からは作風が暗い印象を受けますが、恐らくこれは一般的な読者には受けないでしょう。

 こちらも変更をオススメします。



【キャラクターの批評】

 キャラの造形には問題は無いと思います。どのキャラも分かり易く、読者にも理解しやすい表現が出来ていると思います。


 ただ、その年齢設定が問題ですね。

 作中で明記されているのは6歳と8歳ですが、とてもその様な年齢には見えません。特にユーキは、どう見ても14、5歳くらいに感じます。この辺りに違和感を感じる読者もいるでしょう。



【文章・構成の批評】

 文章自体は比較的キレイで読み易く纏まっていると思います。

 ただ、地の文が三人称で書かれており、そのせいか視点が何処にあるのか見失う場面があります。ここは修練を積むしかありませんね。


 構成についても分かり易く、丁寧に説明されています。

 ただ、丁寧過ぎて冗長となっている気もします。テンポを良くする為にも、省ける文章は省いた方が良いでしょう。

 また1話冒頭で、いきなり劇中劇を入れるのは混乱の元となるのではないかと思います。



【ストーリー・設定の批評】

 設定については現時点で明かされているものは殆ど無く、よくある中世ファンタジーの域を出ていません。


 ですのでストーリーにのみ言及すると、一言で言って「地味」ですね。

 プロローグで追放の理由に謎を残して、それを「引き」としたのは良いのですが、そこから続く話が「子供のケンカ」ですから、冒険ファンタジーや、バトル物を期待して読み始めた読者は撤退する事でしょう。

 もう少し序盤の展開をハデにしないと、読者を引き留める事は難しいと思います。



【総評まとめ】

 ここまで第三者になったつもりで自分の作品を批評してみましたが、いかがだったでしょうか?


 「問題点が分かってるなら修正しろ」と思われたでしょうか?

 しかし、分かってても出来ない事、分かってても譲れない物があるのです。……でも、それ以外はなるべく修正していこうと思います。


 自分だけに甘くならない様に気を付けて書いたつもりですが、それでもまだ甘いのかも知れません。自己評価って難しいですね。

 ただ、私の拙作「福転禍為のインヴォーカー」は、間違いなく面白いのだと自信を持って書いています。誰に否定されようと、こき下ろされようと、私だけはこの作品が面白いと断言します。


 本企画に参加して下さった皆様方も、きっと同じ想いで執筆されていると信じます。

 ……だから、私に何を書かれても気落ちしないで下さいね。貴方の作品は、貴方にだけは絶対に面白いのですから。

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