奪還の王

@maro08958

第1話 平安時


「ほらほら、もうすぐ平安時ですよ。早く家に入ってお昼寝しましょ。」「えー嫌だよー平安時って外が赤い光に照らされるだけじゃんかー。しかも、遊び足りないし!」「もーいつもそうじゃない。じゃあ少しだけ遊んでなさい。平安時が始まってから10分後までには帰って来なさいよ?」「はーい!」「もう、祖先の言い伝えてで平安時は危険だと言われてるのに、、」

「なんか退屈だなあ。毎日同じことの繰り返し。何か起こらないかなあ」

バチッバチッ  まるで最初からそこに存在していて、たった今姿が見えるようになったかのように姿を現した。その姿は顔はまるで人間のようで身体は犬のような奇妙な生物だ。

「な、何?!この生き物、、、お母さん!お母さん!助けて!たす、、、、」グシャブチッ

「どうしたのー?、、、、へ、な、何?!イヤァァァァ」ブチッブシャッッ


10年後にはこの奇妙な生物は世界を奪還しに来た生物として【奪獣】と名付けられた。そして、この奪獣に対して人類はなす術もなく虐殺された。幸いにも奪獣は平安時という一日で三時間ほどの太陽の光が赤い薔薇のような色に変わる時間にしか現れない。平安時とは、かつて、風があまり吹かず、穏やかな時間として認識されていた。だが、今では怪物が人類を虐殺する地獄の時間と認識が変わるようになった。


王政会議

「おい!どうするんだ!お前はフリル王の秘書だろ!なんとかしろ!ファブリン」

「なんとかしろと言われましても我々人類の力ではなんともできません」「ならどうするのだ!」バンッ 会議室の扉が開かれた音が響き渡る。「フリル王!私たちの国、ガンビル国の奴隷、グラギア人の体に異変が生じた事を報告しに来ました。奴隷から数名とてつもない筋力を得たという者が現れました。どうせ彼らは奴隷です。あいつらに奪獣の討伐を命令しましょう。」


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