美星は青色のシャツに白のロングスカートを履いている。足元は白い靴で手には白の大きな旅行鞄を持っている。

 里は大きめの白のシャツにぶかぶかの黒のズボン。足元は裸足だった。

 里が住んでいる家はとても古い木の作りの家で微かに木のいい匂いがした。掃除はとても行き届いていて、どこも綺麗だった。

 玄関から家の中に入るとすぐに階段があって、その横の部屋がお茶の間になっていた。

 その部屋の座布団に里に言われるがままに美星は座った。

 里は美星のためにお茶を淹れてくれた。すごくいい香りのする緑茶だった。

「ありがとう」

「お茶くらいかまへんよ」里は笑顔で美星の前の座布団にテーブルを挟んで座った。

「久しぶりだね。十年ぶりかな? 里に会うの」

「もうそんなになるな。中学生の卒業式いらいかな? なつかしいな」里は言う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る