とある高校の1年生である野田君は授業中、突然光に包まれて教室から消え失せ、数分後に戻り来た。それからだ。野田君がチートな能力を発揮し始めたのは。彼が異世界に行き、帰ってきたのだということを確信するクラス一同だったが、彼が平穏な暮らしを望んでいることも心得ていた。かくて野田君を中心とした普通じゃない普通の毎日が始まる。
物語は主人公/視点主の“俺”が野田君を観察し、そのさりげない活躍や天然なかわいらしさを語り上げつつ進んでいきます。まあ、野田君は異世界チート能力者なので尋常じゃないことをやっちゃいますし、それは間違いなく見所です。
でも、それだけではありません。彼という軸に絡むクラスメイトたち、その個性がすばらしく「生きて」いるのですよ! 非常に濃い個性を持つ彼らは、野田君に助けられても逆に助けても、深々とした爪痕を残します。まとめて言うならキャラクター力がガチ高い!
SF(少し不思議)テイストな群像劇、いったどのキャラがあなたの心に刺さるでしょうか?
(新作紹介「カクヨム金のたまご」/文=高橋剛)