エドガー

暴走機関車ここな丸

#1

 今日は私の、10歳の誕生日。



 ショッピングモールの中にあるペットショップに、私達家族は訪れる。




 「ねぇ、どの子が良い?」




 隣で手を繋いでくれている母が私にそう尋ねる。




 「良いの? 飼っても」



 「誕生日プレゼントね」




 私は胸が踊った。



 以前から私は、『犬が欲しい』とお父さんお母さんに強請ねだっていた。




 「可愛い〜」



 「チワワね」



 「ちっちゃ!」




 私はガラスにおでこをくっ付けながら、好みの犬を探す。




 「さ、決まった?」




 母が私に催促をしてくる。




 「ねぇ、大っきいワンワンの方も」




 私は小型の犬だけではなく、大型犬の方のウインドウの方も見たかった。




 「ああ、うん」



 「真っ白〜」




 そこで見つけた、白い犬。




 「ママ! あれは……?」



 「うん? "サモエド" だって」




 サモエド……チワワやトイプードル達と比べて、少し大きめの犬に見えた。




 「可愛いー!」



 「この子にする?」



 「うん!!」




 サモエドに『エドガー』と言う名前を付けた。



 なんかオシャレで、良い名前でしょう!

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エドガー 暴走機関車ここな丸 @bousou_novel_c

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