第39話裏切り
村から出て5日がたった夜俺と華弘夜のふたりで見張りおしていると、獲物が罠にかかった
罠にかかったといっても、ウサギやシカでもなければイノシシやクマでもない、人間だ、それもただの人間じゃない、前にロキの命令で俺達に襲撃して俺一人に返り討ちにされた4人がまた俺達を襲撃しに来た
ただ今回は状況が全然違う、俺と華弘夜は両手を上にあげ、首には鋭いナイフが当てられ、頭には銃の形を模した指と魔法使いの手のひらが向けられている、絶対絶命というやつに近いのかもしれないな、この状況で裏切り者が1人もいないのならな
俺と華弘夜の首もとに印をつけ、ナイフに触れないくらいの大きさで能力を発動し、右手の人差し指を動かすと3発の銃声が鳴り、敵の魔法使いとナイフを持った2人が頭から血を流し倒れる
「なん・・・で」
まだ息があったらしい、魔法使いがかすれた声でそう聞く
「理由は2つ、あの村での件と私を裏切ろうとしてたことよ」
そうあの村で村人と戦った日の夜、今と同じように俺と華弘夜で見張りをしていたらグファーナから矢文が届き、その中に俺1人で来てくれ、話がしたいというような内容があり、怪しく思いながら行ってみると、あの村での件に反対だったこと、仲間に裏切られそうだったことを聞き、もともとこちらで計画していた「グファーナ寝返らせよう計画」を実行した、まあながながと誰とも知らない人にラノベの主人公のように説明したが、簡単に言うとだいたい予定通り進んだってわけだ
それから1時間そのまま俺と華弘夜で見張りプラス寝ているグファーナの監視兼護衛を果たしたのだった
そして今そんな偉業を成し遂げた俺は女の子に馬乗りにされていた
月を見ていたら異世界にいました きよグ @isagin
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