第二幕危険な旅編
第37話倒れた
旅に出てから数日が立っただろうか、訓練の疲労とそれを十分に回復できないまま歩き・・・荷物持ってもらってるとはいえきついな
なんだろう、だんだんと目の前が・・・
なんだこれ、壁?どこまでも高い壁、先が見えなくて・・・空すら突き抜けてしまいそうなほどデカい壁、でもなんで俺は夜の平原にいるんだ、確か森を歩いていたような、だんだんと意識が遠のいて、そう言えばここに来る前もこんな感覚が襲ってきていたような気が・・・
「はっ」
テントでもあの家でもない知らない天井と硬いベット
ここは一体どこなんだ
そう思っていると横から声が聞えてきた、とても懐かしいような、聞き覚えのある俺の大好きな声
「起きたの?仁志?」
鮮やかな銀色の長い髪に透き通るように白い肌、この世のどんな宝石より綺麗な水色の瞳
「美少女という言葉では表せないほど、可愛く美しい女の子」
そう思わず口出てしまった・・・えっ今俺は何を言って
(えっ今仁志はなんて)
ああやばい全身が熱い、一体何を言えばいいんだ、思考が全然まとまらない
(今のって私のことなの?そうなの?なんでだろう全身が熱く)
「何をやってるんじゃ、お主ら?」
華弘夜が呆れたような顔でこちらを見ながらそう言う
「いや、それはその・・・なんだろう」
焦って口開いたけど何も考えてなかった、てか何やってるのかなんて俺が知りたいまであるは、一体何してんの
「まあ・・・あれだよね」
(一体何なの、あれってなに?仁志が話し始めたから合わせたけど一体何なの⁉)
こちらの慌てぶりから何かを察したように、申し訳なさそうにしながら少しにやつきながら
「邪魔したのぅ・・・あまりはしゃぎすぎるでないぞ」
それだ言い残して扉を閉めて去っていった
邪魔した?・・・あまりはしゃぎすぎるな?・・・・・・
えっと・・・・・・えっと
「ちょっと待て、華弘夜!」
「誤解だから!待って華弘夜」
と仁志は能力も使ってないのにまるで月にでもいるかのような飛び起き方をして扉の方に、ルナの方も加速系の能力でも使っているんじゃないかというほど早くドアの方に向かい、幸か・・・いや不幸だな、確実に
2人は同時にドアの前に着いた、そうついてしまったのだ、2人の頭はぶつかり回転しながら仁志が飛んで行った
「いてて・・・」
そう言いながら頭を摩り、周りを見て
「仁志!大丈夫?」
とさっき自分でふっとばしていた仁志に近づき体をゆする
(えっと、こういう時ってどうすれば、えっとえっと・・・・・・人工呼吸?)
何か血迷ったことを考えながら、邪魔な髪をかきあげ仁志に顔を近づける
「大丈夫ですかルナ様、仁志さ・・・ま・・・」
セレーが突然ドアを破壊する勢いで入ってきたかと思ったら、フリーズしたようにきれいに固まったかと思ったら
「失礼いたしました、お楽しみください、奥様、旦那様」
それだけ言い、ドアを閉めて去ろうとしていた
「待ってーーー」
手を伸ばしてさっき以上の速さでセレーに近づく
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