第36話改めて出発
レアがしゃがんでレイア国があった場所を左手の親指を除いた4本の指の先をのせて、撫でるように左右に手だけを動かして、その後手のひらを土につけてゆっくり握りしめて、そして体を震わせながら地面や手の甲にゆっくり雫を
ぽた・・・ぽた・・・ぽた・・ぽた・・ぽた、ぽた、ぽたぽたぽたぽた
とだんだんと雫が落ちる間隔が短くなるのと同時に、震えも、握る力もだんだんと強くなっていった
見たのはおそらく途中からだが、なんて声をかけていいのかそう思っているとセレーがレアの右隣にしゃがみ、左手で包むようにレアの頭を撫でながら優しく
「友達の、仲間の前でくらい泣くのを我慢しないでください、そんなことをしていたら昔の私のように怒られてしまいますよ」
そう言って目を瞑り昔自分がルナに怒られた記憶を思い出しながらそう言う
そこにはメイド服を握りしめ、唇を噛んで泣くのを耐えている幼いセレーとそれに近づくルナがいた
「セレー、仲間の、主の前でくらい涙を我慢しないで、その涙を堪えるのは私以外が周りにいるときだけでいいわ、だから今は沢山泣きなさい」
そうセレーを強く抱きしめながら頭を撫でて優しく言うと少し涙をこぼしながらセレーが
「ですが、お嬢様」
そうセレーが返すとルナがさらに強く抱きしめて
「ですが、じゃないわセレー、私が、主がいいって言ってるんだから、その言葉に甘えなさい」
そう言われてセレーが抱きしめ返して、泣きながら
「でば、お“じょゔざま“も“、私の“、な“がま“の前でぐら″い“、泣いてぐだざい“ね」
そう返すとルナがさらに抱きしめる力を強めて
「うん、ありがとうセレー」
そんな記憶を思い出しながら頭を撫でていると
「ありがとう、セレー」
そう言いながらセレーの胸に飛び込み泣き始める、それを見てセレーも抱き返して周囲にしばらく大きい鳴き声が少しの間あたりに響き渡った
その後大きな石をセレーとルナに高速で削ってもらい、縦長の大きな墓のようなものにもともと城があった場所の中心に置き、レイア国国民ここに眠ると彫り、壊れないように魔法をかけて
「それでは改めて、ロキに対抗するために、目標はマース大陸へといざ出発‼」
「「「「「おおー!」」」」」
色んな事を喋りながらマース大陸へと歩き出す
一方その頃暮らしていた拠点では
「それじゃあ成功したら入団を、失敗したらその時は、わかっているな?」
「ええ、もちろん」
「それならよかった、説明する手間が省ける、まあ、そんなに期待してないから、それなりに頑張ってよ、じゃあね」
「はい」
女性のものと思われる声が2つ響く、片方は聞いたことあるような声が響く
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