第8話5つの大陸

「それじゃあ、最後に俺が自己紹介を」


その後、現場が熱狂の渦に包まれるような、中には感動する者もいるような、そんな自己紹介により、4人全員が体のそこから凍ったように動かないくらいだった


なんだよ、「まくらでまっくら」って言っただけじゃん、そんな体動かせないほど寒くないでしょ


そんなことを思っていたら、いつのまにか無意識にほっぺを膨らませていた


その後ルナにご機嫌とられて、それから2階のドア側から見て左側の奥から、仁志、ルナ、セレーの並びで孤月に部屋に案内された


部屋に案内された後、それぞれ荷物を置き、(俺は荷物とか持ってないけど)ルナの部屋に説明の続きを聞くため向かい、ノックすると、なぜか恐ろしい顔をしたセレーがドアを開けた


「やっぱり、来ると思っていました、悪漢め」


「どうせ、お嬢様より奥の部屋だから『いや、ただこの奥に行こうとしていただけ』という言い訳を使える上、角部屋は手前の部屋と間違える可能性がある、という言い訳も使えるということをいいことに、ノックで起きてるどうか確認して、寝ていたら忍び込み、襲うつもりだったんだろ、ゴミめ」


やばい、こいつは何を早口で言っているんだ、理解が全く追いつかない


「はぁ、何変なこと言ってるの?仁志困っちゃってるじょない」


「仁志、入っていいわよ、説明の続きを聞きにきたんでしょ?」


「じゃあ、お邪魔します」


なんとか助かった、ルナ慣れてたけど、いつもあんななんだろうな、セレー


「じゃあ説明を始めるけど、長くなるから一部省く場所があったり、私も知らないところあるけど大丈夫?」


それに対して頷いて返すと、説明が始まった


「じゃあまず大陸について、まずは一面氷でできた大陸、スライド大陸、一応ここにも人は住んでいるらしく、しっかりウラノス王国という名前の国があるわ」


「でもこの大陸だと『家の外で布を返さず息をすると喉まで腐らないように冷凍保存してくれて、家の外で汗をかくと塩味の氷を作ってくれて、家の外でゴーグルで目を守らなければアイスをくれる』なんて恐ろしい場所らしく」


「『ここに住む人たちはどれだけ動いても一切汗をかかず、あくびをしようと、嬉しかろうと悲しかろうと、涙が出ず、どれだけこよりを使おうとくしゃみをすることがなく、寝ている時はよだれを垂らしたことがない』そんなことが言われてる場所なの」


「ちなみにこれ全部本当よ、昔旅行に行ってこの目で見てきたわ」


そう語るルナの目はとても真剣で、どれだけ大変な場所かが伝わってくるほどのものだった


「じゃあ次は熱の大陸、ヴィーナス大陸、ここには流石に人は住んでないわ」


「この大陸は常に雲が空を隠していて、太陽の光や熱は届かないけど、地表のそこらへんから溢れる溶岩により熱は他と比べものにならないほど高く、明るさは地面の色のせいで少し暗いくらいらしいわ」


「そしてここに人が住めない半分をしめる理由として、ここには永遠になくならず動き続ける巨大な竜巻があるらしく、どんな能力者、魔法使いでも止められなかったとか」


「ここは私でも行ったことないわ」


「それじゃあ次は、死者が集まるという大陸、プルト大陸、この大陸には生きた人は住んでいないわ」


「まぁ、この大陸は環境的に人が住めないってわけではないの、むしろ死別した人に会うために、何かを伝えるためにここに旅行にくる人もいるし、自然も豊かで死者に会う以外の理由で訪れるのもいいくらいの場所」


「そう、この大陸で育った食べ物を食べてしまったり、長居しすぎるとここから出れなく、いえここの住人になってしまう、つまり死んでしまうって言う性質」


「あと2つあるんだけど、この2つはそこまで特徴がなくて、片方、マース大陸に砂漠があるくらいで他は極普通の大陸ね」


「一応今私たちがいるのはガイア大陸って名前よ」


「それじゃあ次は、特に大きい4つの大国について説明するわね」

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