おまけ2 新婚…… 旅行?

「ヨウー? 早くー!」


 ちょっと待ってよ…… 

 

 プライベートビーチで俺達以外誰もいないのは分かっている、分かっているけど……


「海も綺麗だし気持ち良いわぁ……」


 波打ち際で足をチャプチャプとさせて遊んでいる、すっ…… ぽんぽーんなユア……


 はしゃぐたびに褐色プリンがプリプリン、黒糖まんじゅうがポヨンポヨン……


「キャッ! 冷たーい! んふふっ」


 うぅむ…… 


「ヨウ、そんな遠くで見てないで一緒に遊びましょうよ!」


「ユア…… 水着が用意してあったでしょ?」


「別にあたし達しかいないんだからいいじゃない! それとも可愛いお嫁さんのこんな姿は見たくないって言うの?」


 いや、何度でも見たいよ? 見たいけど……


 日焼け止めを塗って欲しいと言われた時からおかしいと思ってたんだよ! 

 何故か全部脱いで、立ったままの状態で全身に塗らされたからね!


「早くこっちに…… あっ! 何で来ないか分かっちゃったー! んふふっ」


 こ、これは……


 そしてユアは俺に近付いてきて、俺の穿いている水着の上からビッツをツンツン…… 


「……エッチ」


「し、仕方ないだろ!? ……ユアが魅力的なせいだよ」


「やん! それなら仕方ないわね…… じゃあチューしてくれたら許してあげる!」


 い、今は…… ちょっとマズいんじゃないかな?


「チュー! ねぇ、お願ーい! チューして欲しいなぁー?」


「わ、分かったよ……」


 そして、二人きりのビーチで長い長いキス……


「……ぷはっ! んふふっ、ずっとお腹に当たってたわよ」


 だから言ったのに…… こうしてじっくり見るとユアの褐色の肌が水に濡れて、身体がキラキラと輝いて見えて綺麗だな…… 


「んふっ、本当に元気ねぇ……」


 ……どさくさに紛れてニギニギしちゃダメ! 


 そして、さすがにここでナニかをするわけにもいかず、ビーチで少し遊び……



「食材も好きなだけ使っていいって言ってたわ!」


 ビーチから別荘に帰ってきたのだが…… ユアさん? 何故エプロンしかしてないの!?


「ふんふーん♪ 時間がもったいないし、簡単にカレーを作るが無難かしら? 良い豚肉があるから使って……」


「ちょっとユア……」


「ヨウはソファーでくつろいでいて? あたしが料理するから」


 いや、そうじゃなくてね? その格好で料理は危ないんじゃないかな?


「あん! 油が跳ねた! んもう、あっつーい!」


 ほら、だから言ったのに……


「ヨウ、お願ーい! 冷たいタオルで冷やしてー ……こ・こ!」


 ムニュリと片ムニュリを持ち上げて油が跳ねた場所をアピールしているユアちゃん。


「料理の続きをするから後ろから冷やしててぇー、ねっ? お願ーい!」


 …………


「あん! そっちは大丈夫よぉ? んふふっ、でもぉ…… 重いから支えててもらおっかなぁー?」


 …………


「支えるだけよ? もう…… ヨウったらぁ、んふっ」


 後ろから手を入れ冷やすためにタオルは当てているが…… 可愛いお嫁さんだよ? そりゃあねぇ…… 



 ◇



 んふふっ、効果ありかも! 


 プライベートビーチでは大胆に刺激だけして、今は黒糖まんじゅうを持たせるだけ。

 そうは言っても指が怪しい動きをしていて、段々ヨウの腕があたしを抱き締めるような形になってきて、プリンにグイグイっと…… いやん!


「料理中だから、危ないわよぉ……」


 だけど拒みはしない…… やんわりと注意するだけで…… んっ!


 ん…… ふふっ、キスされちゃった……


 もうスイッチが入っちゃう! けど我慢我慢…… 焦らして焦らして、ヨウが我慢出来なくなった時じゃないと成功しないわ。


 寝室にあった『ごく薄♥️』はちゃんと隠したから大丈夫…… そうなればヨウはピチピチと新鮮なチンアナゴを生で踊り食いさせるしかなくなるから…… んふふっ!


「支えるだけって言ったのにぃ…… ヨウの…… エッチ」


 あぁん、早くイチャイチャしたーい!



 ◇



 新婚だからと旅行先では毎日盛り上がっていたが…… 落ち着かない。


 目の前には可愛いユアが俺を誘うようにプリンプリンと料理をしている。

 料理中だから仕方ないけど、いつもなら寝室になだれ込みそうな雰囲気なんだけどなぁ……


「ん、ふぅっ……」


 そんな艶かしい声を出さないでよ。


 我慢しながらプリンプリンとするユアを見守り、時々振り向いてキスしてきたりとイチャイチャしながら料理を作り終えた。


 そして高級そうなお皿にカレーを盛り付け、高級そうな大きな食卓に二人で寄り添いながら食事……  もちろんユアはエプロンのまま。


「んー! おいひいー!」


「本当だ…… 食材の違いかな? 置いてあったカレールーも見たことないメーカーのやつだったし」


「今でも濃厚なのに、一日おいたら更に美味しくなるかも!」


「でも…… 家で食べるユアの作ってくれたいつものカレーが一番かな、美味しいし、ホッとする味というか……」


「もう、どうしたの、そんなに褒めてくれて…… んふふっ」


 本当の事を言っただけだから…… 食事中にムニュリとさせないで! ……我慢してるんだから。



 ◇



 んふふっ…… いつものはヨウの実家のカレーに寄せて作っているからね、食べ慣れた味だからじゃない?


 でもぉ…… あたしの作るご飯をいつも美味しい美味しいっていっぱい食べてくれるのは…… やっぱり嬉しい。


 それにしても…… 見てる見てる!


 あたしのまんじゅうやプリン、モモをさっきからチラチラと…… んふふっ


 いつもならあたしが我慢出来ずに『仲良し』のお誘いをしちゃいそうな所を今日はしないから戸惑っているんだろうなぁ。


 もうちょっとかな? なるべく刺激を与えずに誘惑して、ヨウには狼になってもらわないと! んふふっ……



 ◇



 食事を終えた俺達は、綺麗な海が見えるリビングでくつろぎながら……


「んっ…… ぷはっ…… 幸せぇ……」


 ユアとイチャイチャ…… ただ、そういう雰囲気なのに、今はユアの気分的にそのタイミングじゃないのかな?


 俺のお腹を撫でながら幸せそうに微笑むユアを見つめながら、俺は少し戸惑っていた。


 いいよね? ……我慢出来ないんだけど。


 さっきからムニュリやプリンをタッチしているが反応がいまいち。

 いや、そういう意味の反応じゃないよ? ユアの身体はピクンと反応するし。


「どうしたのー?」


 なるほど…… この顔はからかっている時の顔だ! それなら……


「……寝室に行こうか」


「えぇー? まだお昼過ぎで、寝るには早いよー? んふふっ」


 はい、からかっているのは確定だね ……よいしょっと。


「キャッ! お、お姫さまだっこぉ……」


「ユア、行くよ」


「う、うん……」


 …………



「やぁっ! いじわるぅー」


 …………


「も、もういいからぁ!」


 …………


「ヨウ…… 本当に、いいからぁ……」


 ……あ、あれ? な、ない!!

 たしかここにあったはず…… 


 ……ユア?


「そのままでいいから…… ねっ? おねがぁい…… ヨウ……」


「でも、まだ結婚したばかり……」


「お・ね・が・い…… んふっ」


 そ、そんなお願いの仕方、どこで覚えたの! そんな姿を見せられたら……


 …………ユア!!



 …………

 …………


 いいよね? 夫婦なんだし、いつかは経験することだし……


 この後のことは詳しく言えないが、一言だけ……


 凄く良かった……

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