はなさないで
アキノリ@pokkey11.1
第?章 愛しい貴方へ
18年の恋
ある1つの恋
川端陽平(かわばたようへい)は今年、この街の県立高校を卒業する。
まあ何というかかなり充実した高校生活だったとは思う。
何故なら3年間、部活も入り俺はゆったりした高校生活を送れた。
映像部、部活では一応、部長も務めたしな。
その充実した高校生活の中だが俺には心残りがあった。
それは幼馴染の木村叶(きむらかなえ)に告白が失敗した事だ。
だけどおかしな事に叶は俺が告白しても受け入れてくれないのに俺が他の人と付き合おうとしたら邪魔してくる。
何故なのかまるで分からなかったがまあ心地良かったし何も言わなかった。
正直に言ってアイツは泣き虫だった。
だけど今となってはそれは無くなった。
何故ならアイツは1年近く生徒会長を務めたから、だ。
まさに凄い話だと思う。
だからこそ俺は叶を側で見守りたかったのだが叶は「まだ待って。今年も待って」としか言わず俺とは付き合ってくれなかった。
毎年1月に俺は告白していた。
つまり3年間で3回。
だけど告白は実らなかった。
『元生徒会長!木村叶!』
俺は校長先生に文章を読み上げる叶を体育館の中で見ていた。
それから俺達は卒業式を涙で見守りながら互いに誓い合い。
俺は校舎の中を見渡していた。
教室、理科室、音楽室、保健室もろもろ。
「...」
その中で俺は手すりに触れて歩いていると息を切らしながらの声で「陽平」と声がした。
俺は顔を上げて「よお」と挨拶をする。
それは叶だった。
「生徒会の子にも部活動の子にも囲まれちゃって。ゴメン」
「ああ。お前も人気者だな。...あの泣き虫が変わったもんだよな」
「な、泣き虫じゃないよ!」
「嘘吐くなよ。お前は泣き虫だぞ」
そう言いながら叶を茶化す。
叶はムスッとしながら「そんな事ないもん」と話した。
こういう所だよな。
子供っぽいの。
「..,まあそれは良いけど。陽平」
「はいはい。なら早速行きましょうか。お前の好きなカフェに」
「違う。私と付き合って」
言われた言葉を理解するのに数秒考えた。
それから俺は驚愕してから頭が真っ白になり真っ赤になった。
「い、いきなり!?おい待て!何故だ!?3年間告白してもお前受け入れてくれなかったじゃないか!」
「確かにね。だけど今回は違う。18歳まで待とうって思ったから」
「18歳が何の関係が?!」
「じゅ、18歳は私といつでも結婚できるでしょ。それに私は生徒会に集中したかった。だから」
そして俺の頬を持った。
周りを見渡して人が居ない事を確認する叶。
な、何をする気だ。
そう思っていると叶は俺に赤くなる。
「これだけ我慢したんだから、も、もういいよね」と言いながら、だ。
それから叶は俺にキスをした。
そして叶は俺を見ながら笑顔になる。
真っ赤な顔でこの様に。
「大好きだよ。高校時代は忙しくてイチャイチャ出来なかった。だから大学に行ったら覚悟して。はなさないでね」
その様にだ。
俺はその言葉に「ったく」と言いながら今度は俺から叶に周りを見渡してからキスをした。
それから...互いに赤く恥じらい幸せな顔を浮かべた。
fin
はなさないで アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます