第15話

メガネのデータとここで、得た情報を照らし合わせて、今回のターゲット

である「松本」は、地元に多くの土地を所有しており、年間の賃料だけで、

数千万の所得があり、官僚をへて天下り先のゼネコン企業で

顧問を務め、そののち、政治家になった人物だった。

地元には不定期ではあるが帰郷している。

山本は国立図書館からホテルに戻りながら電話をかけた

「はい。○×社です。」

「そちらの、松本さんと会う約束をしていまして、まだ松本さんが

来られないもので、まだ会社の方に居られますでしょうか?」

「相談役の松本でしょうか?。」

「はい。そちらの会社には、松本さんは1人だと聞いてますが。」

「わかりました。暫くお待ちください。」

1~2分のクラシックのリズムの後に先ほどの受付の女性が

「松本は、もう会社の方にはいないとの事です。」

「そうですか。ありがとうございます。」

山本は、ホテルには戻らず、国会議事堂前から電車に乗り、渋谷で

乗り換えて中目黒で降りた。

駅前から見えている高層マンションが松本の自宅マンションだ。

マンションのエントランスに足を運んだが、オートロックとエントランスの

管理人の目がある為に、正攻法で松本の自宅階には、いけそうも

無かった。

次に西日暮里の松本が囲っている愛人宅も確認するため電車で

移動した、松本,本人が居ない事を確認して有名ホテルに戻った。

ホテルでシャワーを浴び、ルームサービスで食事を済ませて、松本の

愛人が社長を務める旅行代理店に足を運んだ。

場所は、浅草駅近くのオフィスビルの13階で、なぜかスカイツリーが

見えるのが売りだとか、「スカイツリーが見える旅行代理店 ○×

ツーリスト」と.客を呼び込んでいる。

山本は浅草の商店街の古着屋で少しくたびれた、私服を購入した。

明るめのキャップにポロシャツ、下はデニムにスニーカーという賢二が

街中でよく見るコーディネートでスカイツリーの見えるツーリストのある

ビルを訪れた。

6人乗りのエレベーターを出るとすぐに店舗の入口があり、ツアー

パンフレットが陳列されていた。

そのツアーパンフレットをいくつか適当に取って賢二は、店内に入った。

店内には客はおらず、受付らしきテーブルには椅子が3脚あった。

しかし、店内に店員は見当たらず、店内を見渡していると、受付の

後ろの扉から中年の女性が現れた。

その女性から、いくつかのツアーパンフレットの説明を受けていると、

20代前半の女性が様子を伺いに現れた。

表に陳列してあるパンフレットを触り、受付カウンターの横から見える

スカイツリーを眺めてまた、奥に消えって行った。

ツアーの説明を受けた際にツアーのことを何かしら聞きながら、「でも、

大変でしょう?」などとは会話を突けながら、店内に社長である松本の

愛人が居る事を知ることが出来た。

目的を果たした山本は、旅行代理店を出た、そして、旅行代理店のある

ビルの入口が見えそうな店を探した。

丁度、向かいのビルにファーストフード店があったので、そこの2階の

窓際に座り、入口の様子を伺った。

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