第11話
チケットは第3地区に向かうチケットと、第3地区から第8に向かうチケットが
2人分入っていた。
一旦、東に向かって、そこから、西の港へ向えという事だと、竜は理解した。
新幹線で第3地区に到着し、駅近くにある有名ホテルにチェックインして、
その日は一日を終えた。
次の朝に、朝食を取りに食堂のあるフロアへ降りて、目的の人物が
居ないことに気づいた。
竜は、受付で、鈴木宛に便箋を残そうとしたが、目的の鈴木は既に、この
ホテルを後にしていた。
竜は、そのままホテルをチェックアウトして、駅に向かい駅の中にある、
コインロッカーを開けた。
そして、手持ちの、赤いボールペンを10秒間押し続け、その後にカチカチと
「・・-- ・--・- ・--- --・-・ ・-・- ・--・- ・・---
・・・ ・-・-・- ・-・・・ ・・-- ・--・- ・-・-- ・・」
と、言うモールス信号を打った。
その足で、先ほど指定した、コインロッカーに、新幹線で第3地区から
第8地区までのチケットを入れ、コインロッカーに暗証番号でロックをかけた。
そこで、手持ちの赤いペンが振動した。
先ほど打ったモールス信号の内容はと、いうと
【東京駅の〇〇コインロッカーを確認しろ。
ロッカーの暗証番号は、お前のコードだ。】
という内容だった。
その返信だろうと竜は、思い振動に集中した。
「-・-- ・-・ ・- ・・-- -・-・ ・-・-- ・・・- ---
・-・ ・- ・-・・ 」
返信は、「今、動けない。 港区に来てくれ。」という内容だった。
竜は 目立たないように、指定された場所へ行く方法を考えた。
地下鉄や、路線バスなどを考えたが、監視カメラやドライブレコーダー
などの監視装置があることが考えられた為、電車で新小岩という駅に
降り立った。
駅前から、道路を反対側の歩道に渡り、一本裏道に入った所で、
白タクと言われている、個人タクシーに乗り込んだ。
個人タクシーは、比較的に車内にドライブレコーダーが搭載されていない
ことが多く。
ドライブレコーダーが搭載されていないことを確認して、乗車した。
「港区の△△ビルまで。」
「港区ですね。」
「△△ビルには、行ったことがないので、どの辺か分かりますか?」
「それでは、港区の日の出駅で降ろしてほしい。」
「わかりました」
竜は白タクに乗り、日の出駅に降り立った。
そこで、赤ペンをカチカチして、潜伏場所を特定した。
潜伏場所近くの組事務所にターゲットが現れるのを待っていることや、
もう一人の、ターゲットを排除する必要があることなどを、駅近くの公園で
確認し、竜は国会議員の排除を手伝うことになった。
国会議員は、愛人宅か目黒の自宅にいるはずという事だったので、
この場所から近い、自宅の方へ向かうことにした。
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