第10話

そこに、コンビニで買った、ノートとボールペンを持って、「すいません。

アンケートに、ご協力お願いします。」

っと言って取引相手に接触し、そのノートには、{この鍵を○○のコイン

ロッカーに、お金はこのノートに挟んで渡してください}と書いてあり、

取引は竜が取引相手と接触してから1分も掛からずに終る。

竜の取引相手は、スーツを着けた大人から、図書館に出入りする様な

眼鏡の真面目に見える学生など、さまざまな人種と性別が竜の座る

机にお金を置いていくか、コンビニ前でノートにお金を挟んで竜から

コインロッカーの鍵を受け取りロッカーからX3やコカインを取っていた。

ある日、いつもの様に図書館の角の席で、薬物に関する書物を

読み漁っていたが、昼時になっても客が現れなかった。

こんな日は、数駅離れた地下鉄の出口を使っていた。

地下鉄の改札出口にある、掲示板に書き込みをして、地下鉄出口近くの、

コンビにで立ち読みをしていた。

本を開いてパラパラとページを開いていると、改札出口近くにある

モニュメント前に、キョロキョロと落ち着きの無いサラリーマンが、腕時計を

気にしているのが見えた。

「おいおい。やけに早いな。」

読んでいた本を閉じ、コンビニでノートとペンを買い、いつもの様に

{この鍵を○○のコインロッカーに、お金はこのノートに挟んで

渡してください}と書きサラリーマンに近づいた。

そのサラリーマンは竜が開いたノートに、サラリーマンが紙切れを挟み

後ずさりながら、両手を伸ばした状態でいやいやをする様にしていた。

その紙切れには=週末までに西の港に来い。 鉄= と書いてあった。

”はっ”とした竜は、そのサラリーマンを見た。

サラリーマンは、いやいやの状態のまま「そのノートと紙、薬、隠れ家の

全てを消去しろ。」と、強い口調で言った。

竜は、頷きサラリーマンに踵を反すと数箇所に分けて入れていた

すべてのロッカーのX3とコカインを取り、アジトへ急いだ。

アジトに着くと、保存していた薬物をリュックサックに詰めた。

この作業にかなりの時間が、掛かってしまった。

それから、トイレの裏の出入り口に最近付けたスイッチを押した。

住居部の8部屋に、シャッターが下りる、’ガシャーン、ガシャーン’という

音が響いた。

シャッターは、かなりの強度で、室内を密閉し室内にいる毒蜘蛛なども

すぐに死滅してしまうだろう。

仮設住宅郡を、離れて最寄り駅に着くと、赤いボールペンの様な物を

取り出し、カチカチと3回ボールペンの頭を押した。

8部屋の天井中央に付けてある、爆薬が爆発した。

一見、爆薬は火災警報器に見えるが、最初小さな爆発で室内に小型の

クサビ形の固形物が飛び散り室内に突き刺さる。

そして飛び散った固形物は個々に爆発しながら燃え上がった。

室内の酸素が無くなるまで、爆発は続き室内はグチャグチャになった。

竜は、週末までに西に間に合うように西に行けばよいのだが、手荷物

検査など心配することがない新幹線乗り場へ向かった。

竜は、西には向かわずに東にある第3地区に向かう新幹線に乗り込んだ。

仮設住宅群を出る際に、トイレにあるべニア板をづらして出た所の壁に、

茶色のA3封筒が、張り付けてあった。

封筒の中には、新幹線のチケットが入っていた。

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