導かれし天星.

 世界に月が無かった余韻に浸って

 闇夜に街を抜け出そう

 クラクラする果実の匂いに目深に被ったフードを被せ

 僕は駆け出した

 目指す渡り鳥のさし示す方角衛星へと向かい

 天星を望遠する

 僕と君と出会うのは偶然じゃない

 僕と君が生まれたのは必然

 だから

 僕の導かれし彼らを守りたい

 月の導師に祈る

 「僕が生きるのは何年間?」

 導師が答えた

 「僕が必要となるその満干みちひきまで」

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