第4.5話 後日談
プラチナに輝く髪、全体的に赤い目、茶色のローブを着て、ヒルズの街の領主の館にラウルは来ていた。玄関から入る。「ま、魔王」と、いきなり斬りかかってくる傭兵たち。右からの剣戟を右手で破壊し、左からの剣戟は左手で壊す。剣を折られた傭兵二人は唖然としている。ところに、
「ズルバン、いるか」「はい、魔王様」と、クチバシのあるガーゴイルはラウルの後ろに現れる。「今日からお前がここの領主をやれ。嫌かもしれねぇが、人化の仮面を貸してやる。王国へ報告しろ。ここヒルズは変わらず王国の土地だと」「お安い御用です。魔王様に助けていただいた恩に比べれば何とやらです」と、ズルバンは頭を下げる。「すまないな、護衛にはあの三人組でも付けてやる。そこそこ強くなったんだろ?王国の兵、または賢者相手なら余裕だよな」「ええ、そりゃもちろん。お任せ下せえ。しかし、魔王様。相手も馬鹿じゃありやせん。バレた時はどうすれば?」
ラウルは顎に手を当てて、天井を見上げる。「そん時はマリーとオレがここに戻る。そうだな、四賢者が全員で攻めてくるような事があるならな」「わかりやした。万事筒がなく。領主をさせていただきやす。」「食料の配布と教育機関をまず作れ」「へい、そうですねぇ。ここは滅び行く街でしたからねぇ。えーっと足りない資材はそっちに連絡しても?」「あーめんどくせえけど、食料と資材はある程度置いて行ってやる。それを住民たちと一緒に組み立てろ、いいな」「わかりやした。ではそのように。お任せくだせえ」「ああ、任せる」と、ラウルはそれだけ言うと転移魔法陣でオボロへ帰還した。
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