第6話 ゴブリンを倒さんとす


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話の区切り上短くなってしまいました。

短くてすみません。

次話は少し長めです。


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(リアルで見るとよりキモイな……)


僕は今、ゴブリンの一団の様子を岩陰から眺めている。

2階の魔物のゴブリンはゲームでは雑魚モンスターと思われている節はあるが……


(タケル様、ゴブリンはそれなりの知能を持ち、並みの冒険者でも囲まれれば簡単に負けてしまう相手です。油断せずに行きましょう)


らしいので気を付けていきたい。


「この数はちょっとヤバいか……?」


ゴブリンは、スライムのように簡単に攻撃を受けてはくれないだろうし、それに、僕は戦闘経験も浅い。

今見ている7匹のゴブリン集団を倒せることは出来るだろうか。

下手をすれば……いや、下手をしないでも囲まれれば簡単に殺されてしまう数だ。


(引き返して別の奴を狙った方がいいか?)

(そうですね。もっと少数で行動しているゴブリンもいるはずなので、まずはそちらから倒した方がいいと私も思います)

(だよな)


もちろん、戦って自分を試してみたい気持ちもあるけど、装備も武器も軽装の今はまだやめておいた方がいいだろう。

そう思い僕は静かにずらかろうとした時――


――ズテっ。


「あ……!」


僕はあろうことか、石につまずいてしまいお尻からこけてしまった。


「ゴブ……!?」

「やべっ」

(気付かれました)


こうなっては、もう剣を交えるしかない。

僕は木製剣を構える。


(タケル様、落ち着いて一匹ずつ倒せば大丈夫です)

「来るなら来い……!」


ゴブリンたちは全員が僕の方に体を向けると、喉元で嗤うような音を立てた。

それは僕にとっては不気味な鳴き声だった。


(タケル様、冷静にです!冷静に!)


そんなケイの声に頼りながら、深呼吸をして自分を落ち着かせた。


「一匹ずつ、一歩ずつだ……」


自分に言い聞かせていると、最初の一匹が僕の近づく足音に反応して襲いかかってきた。

しかし、僕はその攻撃をかわし、剣を振り下ろして敵の首筋を切った。


「ゴブッ!」


ゴブリンが悲鳴を上げながら地面に倒れた。

あと6匹。


次の敵に向かって歩みを進める――――その時。


(タケル様、後ろ)


ケイの言葉に、僕は素早く振り返えると、背後から一匹のゴブリンが襲いかかってきた。

その瞬間、無意識に身体が動くのを感じた。

視界が一瞬、スローモーションのようになった。

そして、僕は反射的に身をかわし、剣を振りかざした。


「ゴブッ!」


ゴブリンが悲鳴を上げ倒れた。

残りは5匹。


「くらぇぇぇ!」


 ――ズシャァ!


「まだまだぁ!」


――ズバズバズバ!


僕は一心不乱に刀を振り、何とかゴブリン全てを倒しきった。

だいぶこの剣にも慣れてきて、動きもスムーズになった気がする。


(だいぶ戦いにも慣れてきましたね)

(そうだね。このままどんどん行こー!)


僕はどうやらランナーズハイならぬ、ハンターズハイになっているようだ。

なんだかゾクゾクして、堪らない。


興奮冷めやらぬ僕はゴブリンのドロップ品である錆びた鉄の塊を持てるだけの分、何体ものゴブリンを倒し続け、少し早いがダンジョンを出ることにした。




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読んでいだだきありがとうございます!

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