9.友達

教室に到着すると、咲奈は俺を置き去りにして1人で走っていってしまった


「俺も入るか」


頼む…!友達くださいぃ………!


そう思いながら俺は黒板に貼ってある自分の席を確認した


お、まあまあいいじゃん

さなはどこだ?おーよかった、遠い…安心…。


席配置

◯◯  ◯◯  ◯咲

◯◯  ◯◯  ◯◯

◯◯  ◯◯  ◯◯

俺◯  ◯◯  ◯◯

◯◯  ◯◯  ◯◯


自分の席について黒板をぼーっと眺めてると視界に咲奈が入った

は、あいつもう友達つくってんじゃん…どんだけコミュ力高いんだよ…

咲奈はもう俺が見たこともない人と楽しそうに話をしていた

俺も友達はやくつくらないとなぁ…

俺は隣の席に首をまわした

俺の隣の席の子まだ来てないみたいだな…


「ねえ」

「えっ?!!」

「そんなおどろかないでよ!笑」

「まさか自分に声かけてくれるなんて思わなくて」


後ろの子が俺に声をかけてくれた?!!

これはチャンス!友達になるしかない…!よっしゃあ、これでぼっち回避だぁぁぁ!!


「君の名前は?」


こんなかんじで大丈夫だろ…!


「私は鈴木夏帆!かほってよんでね!」

「いきなり名前で呼べないよ…鈴木さんって呼ぶことにするよ」

「けち…まいっか、君は?」

「木原景斗、呼び方は何でもいいよ」

「じゃあ景斗くんって呼んでいい?!」

「いいよ」

「やったー!友達ゲット!!よろしくね景斗くん!」

「よろしく」


なにこの子めちゃくちゃ可愛いんですけど…

しかもこんなに積極的に話しかけてくれて…

これからの俺の高校生活楽しみだ…!


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