【第2話】不登校児の親と先生の言葉 の巻①

◆◆通学班に乗れなくなる◆◆


長男たこ・長女ぴこ・次女ちぃは、絶賛不登校・不安定登校の日々だ。


両親は、フルタイムで共働きなこともあり、不登校を容認することに時間がかかり、『激しい行き渋り』という死闘を日々繰り返していた。


子どもたちは、まず通学班に乗れなくなった。


学校へ行きたくないから寝坊する。それももちろんあったが、そもそも通学班というシステムがあまり好きではなかった。我が子たちには、自分のペースで歩きたい!という大前提があった。


おしゃべりして列から離れ、上級生に怒られることもストレスだった。

かといって黙って歩くこともストレスだった。ゆっくり歩いたり、急かされたり。

もう、登校班めんどくさい。という認識がこびり付いていた。


通学班に乗れなくなった子どもたちの登校時間は、日を増すごとに遅れていく。7時40分集合の通学班を諦めると、7時50分、8時、8時10分…と毎日毎日、家を出るのが遅くなった。


そもそも、通学班に乗ることが出来ないという事は、『親が小学校まで送り届ける』ということになる。子ども個人での登校は、安全上の理由で、許可されていない。

「うち、兄妹3人いるんで、3人の通学班でお願いします!」なんて、都合のいい話も通らなかった。


親にも仕事がある。出勤時間までに子どもを小学校に送り届け、8時45分の電車に乗らなければならない。最終リミットがその電車。一本遅れたら母は会社を遅刻だった。


通学班に乗れないおまけに、道中ゴネられ、校門の前で立ち止まられ、昇降口で泣き出す。

おいおいおいおい。勘弁してくれよ。こっちは、社会的信用に関わるん

だよ。大人は会社!子どもは学校!頼むから行ってくれ!!


そんな毎日を何カ月も繰り返していた。

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