1,19 私たちは進み続ける––。

 物語の全体的な印象は暗いですが、希望や生活の僅かな色味が、純文学を感じさせます。

 家族愛や、作り物の関係が日記を通して伝わってきます。作者の表現が素晴らしく、抽象的な表現で先を想像させられます。

 過度に過激な表現は少ないですが、どこまでも堕ちて行けそうな作品。落ち着いた雰囲気の作品が好きな方はぜひご覧ください。