第7話 心を静める為にトモカサと話をしてみたんだ……

――リオside――



それから――――どれだけの時間が経っただろうか……。

赤く燃えていた森は燻りを上げ、陽は陰り夕方になっていた。

パチパチと音を立てて燃える焚火に気付いたのも、その時だった………。

「リオ、コーヒー飲む?」

「お……おぅ」



トモカサの言葉に俺は引き寄せられるように焚火の前に座り、トモカサからコーヒーを貰った。

初めて飲む飲み物だったが、独特の苦みと同時に水分が身体に染み渡るのを感じた……。

クリームは黙々と俺の服を縫っている、その時トモカサは「クリームは裁縫に集中すると周りの声聞こえないから」と俺の隣に座ってくれた。



「フォルナスの森……残念だったね」

「………そうだな」

「リオも鞄の中の物整理したら?」

「あ、あぁ……」



そう言うと俺は急いで詰め込んだアイテムを一つ一つ取り出しながらも……胸の中には寂しさが募って行った……。

―――ただ自由になりたかったのに……何故森まで燃やされなければならなかったのか。

クリームが何かを見られたと言っていた事に関係するのか?

精霊の耳では無いと言ったから違うもの何だろうと言うのは分かったが、それがあの状況を生み出す事になってしまったのだろうか?

それとも、具現化する力を見せた……? 

いや、緊急時なんて起これば街からサイレンが流れるはずだ。


―――もしかしたら、俺を殺すために街の奴らが?

そんな考えを頭を振るい追い払うと、俺は焚火を見つめてコーヒーを飲むトモカサを見つめた。



「なぁ……トモカサ」

「なに?」

「お前とアイツ……何で旅なんかしてるんだ?」



ふと湧いた疑問でもあり、フォルナスの森の事を考えたくなくて苦し紛れにも聞いた言葉。

それに、まだ俺と同じ位の年齢の二人が旅をしているのには、何か理由があると思ったからだ。

するとトモカサは一瞬驚いた顔をしたけれど「そうだなぁ……何所から話せばいいかな」と苦笑いをする。



「僕達が旅を始めたのは――……」




===============================

最後まで読んで頂きありがとう御座います。

もし続きが気になる! や応援等ありましたら

★や♡よろしくお願いします!!

サポーター様なら、1話先行で読めるようになっております!



 ★★こちらも是非応援を★★(同じ世界線の話となります)

【★完結★】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい

【★完結★】召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。

【★完結★】石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!

【★完結★】天候を操れる程度の能力を持った俺は、国を富ませる事が最優先!~何もかもゼロスタートでも挫けずめげず富ませます!!~


※連載中※

モグリでバグ持ちお人よし人形師は、古代人形の陰に隠れる

応援よろしくお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る