第58話 田舎王子は天然鈍感の天才?
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買い物に結構時間が掛かり、4人で帰宅すると
「え?何これ・・・」
見ると俺の寮の部屋の一つが消えてリビングが拡張されていた、それとどう見ても7人で座る為に用意された大きいテーブルと椅子が用意されいる。
「お、俺の部屋が・・・」
「あー意外と丁寧な仕事やねぇ静流の所」
「こんな短時間でここまでの施工は見た事ないです」
「冗談と思っていたが本気だったか・・」
みんな俺の驚きを無視して感想を言い合ってる
「なに呑気な!?みんな俺の部屋が勝手にリフォームされてるんだよ!?監督さんも俺の生活を邪魔しないっていってなかった!?」
そう話してると、玄関の呼び鈴が鳴り開けると現場の監督さんが立っていた。
「一堂様お気に召していただけました?」
監督さんの言葉に少しムッとして
「監督さん!俺の生活の邪魔をしないって言いましたよね!?これは思いっきり生活に干渉してますよ!」
監督は照れながら頭を掻くと
「これは最初の施工内容に含まれてまして、あと一堂様のしんしつ・・
【ガチャ!】
俺は監督さんの話しを聞くまでに、自分の部屋をあけると・・・・キングサイズを大きく上回るロイヤルサイズのベッドが狭い部屋にドン!と置かれていた。
「・・・・・・・・・・・」【ガチャ・・】無言で力なくドアを閉じた。
現場場監督さんは丁寧にあいさつをして、現場の事務所に戻っていった。
「まぁ雅さん、ベッドは大きいほうが良く寝れますさかいぃそないヘソまげんとぉ」
「そうだぞ、雅君の健康を気遣っての私達からの送りものだ、遠慮いらないよ」
「うんうん、大きいベッドのほうが色々と助かるからね」
「みーくん、私も後で寝てみていい?」
「は?詩織ダメに決まってるでしょ!」
「旦那さんアタイ、ベッドの作法も母さんに教わってきたから期待してくれよ!」
リビングの机に伏せて不貞腐れてる前で、美女6人がガヤガヤと話している
「もう・・ほっといて下さい・・」
「あ、そういえば今日は恵美ちゃんの当番で天ぷら蕎麦なんだよね!みーくん良かったね!」
「へぇ恵美、あんた蕎麦なんか打てるの?」
「そ、その恵美、私も手伝っていいか?」
「天ぷらならアタイも揚げれるぞ!」
「ふふ、京から蕎麦に合うつゆを送らせてますのでぇ」
「それじゃ、皆さんで一緒につくりましょう!」
俺は伏せた顔を上げて、仲良くキッチンで料理しながら雑談してる姿を見てふと懐かしい感覚に包まれた。
「あれは・・いつ頃だったか・・・ふと彼女等に良く似た笑顔が頭を駆ける
(!?何言ってるんだ!、俺は物心つく頃から同い年の子なんか居なかったじゃないか・・)
頭を軽く振り、妄想を頭から追い出す。
一方広くなったリビングに併せてキッチンも大きめにリフォームされたが、それでも7人は入れないのでキッチンには恵美、凛、詩織、空が入り、テーブルでは彩羽と静流が蕎麦を捏ねてる
「恵美、そういえば連休明けに中間テストあったよね?」
料理を進める手を動かしながら凛はテストの話しをしだした。
「うんうん、凛ちゃん勉強できてる?」
出汁を取りながら、みそ汁を作る恵美は味見をしながら凜の勉強について尋ねていた
「一応、してるけど2年にもなると内容が難しくて授業だけじゃ成績維持が難しいかな」
「凛ちゃんも1年の時はいつもトップ10に入っていたじゃんw全然余裕だよw」
詩織は横の流し台の上でエビの殻剥きと背ワタ取をしながら会話に参加する
「へぇ流石、東皇高ですなぁ西王よりレベルが高そうやねぇ」
鱚(キス)を、さばきながら空も会話に参加している
「西王学園のレベルはわかんないけど、空さんと静流さんって1年の時学年で何番目位だったの?」
さばいた鱚の一枚をつまんで眺めながら【うーーん】と思い出そうとする空に
「空が1位でアタイが5位だったな確か」
静流が代わりに応える
「へぇアンタ、意外と頭良いのね・・」
彩羽の答えにムッとする静流は
「へっ!そういうお前はどうなんだ?あぁ?彩羽」
「まぁ私は3位だったわね」
その答えを聞いて「けっ!」とソッポを向きイライラを蕎麦コネに込める
「ちなみにーー恵美ちゃんが1位で私が2位、3位が彩羽ちゃんで、4位が凛ちゃん!」
詩織の答えに興味なさそな彩羽は雅をみて
「ねぇ雅は授業について来れてる?転入試験は満点って聞いたから大丈夫だろうけど、あんた勉強してるように見えないから」
「うん、今の授業範囲は小学校高学年でおわってるから今は復習の期間だと思ってるけど、早く高校2年の内容に入って欲しいよね」
・・・・・・・・・・・・
「ね、ねぇ雅?アンタさ・・もしかして今受けてる授業って小学生レベルと思って受けてるの?」
彩羽の質問に疑問しかないが
「そりゃそうだよー今更、論語とか微分積分とか英語のヒヤリングとか、やっぱ皆俺に併せてくれてるのかな?って申訳なくて週明けにでも先生に話してみようかと」
「あ、あんた因みに、外国語・・幾つ話せるの・」
「えええ全然だよ、英語、フランス語、イタリア語、ロシア語、中国語、韓国語、スペイン語、ブラジル語・・
「いい!もういい!分かったから!それとアンタ絶対週明けに先生の所!いったらダメだかんね!」
思いっきり怒られて釘をさされてしまった。
「ね、ねぇ雅君てさぁ普段あんな感じで抜けてそうなのに、やっぱ天才だよね」
「あ、ああ恵美の1位も陥落するかもしれんな・・」
「はぁうちらの許嫁殿はやっぱ化け物じみてますなぁ」
「あははは、みーくんらしくて可愛いーーーw」
「だ、旦那さん、マジすげ」
「・・・天然鈍感の天才」
「「「「「ほんとそれなーーーーー!」」」」」
何やら女性陣の結束が強くなった気がする(俺、天然なん?)
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