第55話 田舎王子とお約束の修羅場
----------------------------------------
爆弾を投下した詩織の言葉をそのままスルー出来るはずもなく、今俺の部屋へ二人が来てる・・・
「ねぇ、雅これ説明してくれるよね?」
そうリビングに勝手に作られた認証式のドアを指さし、彩羽がかつてない程の圧でオーラを放つ
「い、いや、これは、僕の知らない間に・・・出来てたというか・・」
詩織は自慢げに胸を逸らし詩織を煽る
「フフ、これは私とみーくんの愛のゲートなのwベランダから何時でもみーくんの部屋に行けるから、これはもう同棲?きゃw」
両手で頬を押さえて、恥ずかしそうに喜ぶ詩織を見て、ギギギと音がしそうな動きで彩羽が俺を睨む
「ほぉーへぇーそうなんだぁーー」
「い、いや、彩羽先輩落ち着きましょう僕も正直何がどうなって・・「ひど~ぃwみーくん!私と一緒にお風呂もはいったのにぃー」」
「「!?」」
「ほ・ん・と・う・な・の・?」
今日もしかしたら命日になるかも知れない・・そんな時・【ガチャ】
「なんだ?旦那さん、風呂入るのか?」
「え?七星さん?!」
「「は?」」
どういう状況なのか、七星さんが脱衣所から濡れた金髪を垂らしてヒョコっと顔を覗かせた
「え?なんで七星さんが!?俺の部屋の風呂場から!?いや、出てこないで!服をーー!」
そのままタオルで前を隠しただけの姿で出てこようとする七星さんから慌てて顔をそむけると、目の前にいた二人が目にもとまらぬ速さで七星さんの肩を掴んで脱衣所に入っていった。
『・・・』【・・・・】〈・・・!・・〉
数分後・・・
テーブルには4人が座っており俺は肩を竦めて俯いていた。
「そんじゃ、説明してもらおうかな!」
「えー私はさっき説明した通りでぇwみーくんと半同棲してるのwねーーーw」
「アタイは、旦那さんのお世話をする為に隣の部屋に越してきたんだ」
「「「!?旦那!!」」」
キョトンとする七星さんに
「え!?ちょっと、七星さんは俺との婚約が嫌であんな事したんじゃないの!?」
七星さんは少し恥ずかしそうにして口を尖らせて
「静流って呼んでくれよ・・若しくは【オマエ】でも・・いいぞ・・」
「「はぁ?!」」
「ちょっと静流さん?名前で呼んで貰うのはまぁあ100歩いや1万歩譲っても【オマエ】で呼ぶのは認められませんよ?」
「アンタねぇ、距離詰めずぎ!アンタ距離感バグってんの!?」
「え?いや、七星さ「静流!」・・・静流さ「静流!」・・静流・は、「!!呼び捨て!」あ、あの俺の話「「ずるい!私も!」」・・・詩織も彩羽も俺の話しを▪︎▪︎▪︎」
少しだけ落ち着く様に3人を諭して話を続ける
「まず、静流は僕との婚約に反対してたけど、これはどうゆう状況?」
恥ずかしそうにモジモジしながら静流は
「いや、だってよぉー旦那さんがさぁーーアタイの事を「俺の女」って言ってくれてよぉーそんでぇーうぅぅ」
顔を赤くしてモジモジする静流はバッ!と顔を上げると
「アタイ、旦那さんに付いてくって決めたんだ!惚れたんだ!だから・・その・・これからも御側に置いて下さい・・」
え?なに・・これがあの七星 静流なの?・・雰囲気変わり変わりすぎじゃない!?
「みーくん(雅)俺の女って言ったの?!?」
「記憶にないけど、【解放】の時にそんな感じの事を言った様な・・・」
呆れる二人は、モジモジしてる静流を睨むと
「まぁその事は、一旦置いておくとして何でここに静流さんがいるの?」
「私置いておけないけど・・そもそもどうやって此処に入ったの?」
モジモジと静流は指をさすと、その先は例のベランダからの理不尽なドアだった
「!?まさか!・・」
慌てる詩織はスマホで何やら調べ始めた
「!?やられた・・まさか施工業者まで息が掛かっていたとは・・・」
俺がどういう事なのかと確認すると、詩織は諦めた様子で俺達にスマホの画面を見せた
【認証登録】
〇一堂 雅
〇二階 詩織
・・・・・
〇三宗 恵美
〇四葉 彩羽
〇五十嵐 凛
〇六橋 空
〇七星 静流
「!?え?私も!?・・」
そう言うと彩羽はドアに手を掛けると、【ピィン】という電子音とともにドアが開いた
「ほ、本当に開いた・・・」
詩織はため息を付きながら
「流石、各家の現当主は抜かり無いわね・・・」
驚く彩羽に呆れてる詩織を他所に、静流は俺の怪我してる右手をそっと触ると
「旦那さまが怪我治るまで、アタイが旦那さまの右手の代わりをするからよ!そ、その、アッチの世話も、母さんに教わってるから・・さっそく今夜・・
「「ちょーーっと!」」
その後も盛大に荒れるのだった・・これが本でしか見た事無かった【修羅場】と言うやつか・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます